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2018年

京都東山北部における白川石の石切道遺構の実態と利用可能性

日本森林学会大会発表データベース
  • 張 平星
  • ,
  • 深町 加津枝
  • ,
  • 柴田 昌三

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開始ページ
35
終了ページ
35
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.11519/jfsc.129.0_35
出版者・発行元
日本森林学会

<p> 京都の東山北部から「白川石」とよばれる造園・建築用の花崗岩が産出されていた。昭和前期に白川石の採石が禁止され、その石切道が放棄され崩壊が進んでいる。本研究は白川石の石切道遺構の経路と地理条件を解明し、登山道としての利用可能性を検討することを目的とした。 明治22年以降の旧版地形図77枚から白川石の石切道の記号を抽出し、地形図とGPSを用いて現地調査を行った結果、白川石の石切道遺構が3区域で確認された。「瓜生山」の石切道は白川村から約0.8km・標高差約150mであり、谷筋の利用が多く、その大半が「京都一周トレイル」として整備されていた。「音羽川」の石切道は修学院から約1km・標高差約250mであり、その大半が音羽川の砂防工事の建設により消滅したが、砂防施設の見学ルートが設けられていた。「四明ヶ岳」の石切道は一乗寺から4km以上・標高差約550mであり、谷筋や傾斜面を変換しながら利用していた。 「瓜生山」の石切道は到達容易で、「音羽川」の石切道は川の景色が豊かで、「四明ヶ岳」の石切道は地形利用が多様で山の景色を楽しめる、といった3区域のそれぞれの特徴に基づいて、東山の自然と文化に親しむ登山道の整備が期待される。</p>

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.11519/jfsc.129.0_35
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130007376014
ID情報
  • DOI : 10.11519/jfsc.129.0_35
  • CiNii Articles ID : 130007376014

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