共同研究・競争的資金等の研究課題

2019年4月 - 2022年3月

リナロールを原因物質とするカンキツかいよう病圃場抵抗性のメカニズム解明

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
19K06041
体系的課題番号
JP19K06041
配分額
(総額)
4,290,000円
(直接経費)
3,300,000円
(間接経費)
990,000円

温暖化の進行により被害が深刻化するカンキツかいよう病の抵抗性品種の開発に向けて、ポンカン等にみられるカンキツかいよう病圃場抵抗性の原因物質であるリナロールが抵抗性品種で高含有化されるメカニズムを明らかにする。高含有化の鍵となる原因遺伝子の同定により圃場抵抗性を有するカンキツ新品種の開発に結びつく新規知見を獲得する。
本研究では、ポンカンの実生後代を用いてGRAS-ID法を用いて高密度遺伝子地図を作成し、関連遺伝子の遺伝子座、カンキツかいよう病抵抗性、リナロールの高含有化に関わるゲノム領域をマッピングし、その相関を明らかにする。また、リナロール高含有化に関わる遺伝子の同定するために、カンキツの公開ゲノム配列を基にリナロール含有量がマッピングされたゲノム領域中の予測遺伝子から、リナロールの生合成や代謝に関わる候補遺伝子を選抜する。 さらに、リナロールの含有量が高いポンカン、含有量の低い「はれひめ」、及びその実生後代の葉における関連遺伝子のRNA-SEQによるトランスクリプトーム解析を行い、高含有個体と低含有個体の間で有意に発現変動する遺伝子を選抜する。
令和3年度は、「はれひめ」とポンカンの交雑実生集団を用いたQTL解析により、リナロール含有量と接種したかいよう病原菌の生育数について検出されたQTL座にある180遺伝子の中から、リナロールの含有量の制御に係る候補遺伝子を絞り込むため、リナロール含有量に差異がみられる両親のポンカン、「はれひめ」、および実生個体の葉からRNA-SEQ解析を実施した。また、遺伝子地図の高密度化をするために、RAD-SEQ解析実施した。
得られた知見を基に、ポンカン等にみられるリナロールを原因物質となするカンキツかいよう病の圃場抵抗性の分子生物学的特性を明らかにする。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-19K06041
ID情報
  • 課題番号 : 19K06041
  • 体系的課題番号 : JP19K06041

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