2013年4月 - 2016年3月
秋田スギの成立および変遷に及ぼした人為影響の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
- ,
- ,
- 課題番号
- 25450229
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
-
- (総額)
- 5,200,000円
- (直接経費)
- 4,000,000円
- (間接経費)
- 1,200,000円
- 資金種別
- 競争的資金
人間活動がスギの変遷に及ぼした影響を解明するために、堆積物試料の花粉分析に基づいて秋田県地方における完新世以降のスギ林変遷を復元し、周辺地域から収集した歴史史料との比較を行った。秋田では完新世初頭にスギはすでに少数分布しており、約3000年前以降に拡大を開始した。湿潤化に伴って以前から存在していた小規模なスギ集団が分布を拡大したと考えられた。室町時代以降の約500年前以降にスギは減少し、マツや草本類の増加や栽培種ソバの産出を伴っていた。絵図や古文書の記述との比較から、農耕やスギ材利用など室町時代後期以降の人為影響の増大がスギ林変遷に強い影響を与えたことが明らかになった。