論文

査読有り
2008年

GPSと魚群探知機を用いた沿岸浅海域における海底地形図の簡便作成法

水産工学
  • 内田 圭一
  • ,
  • 宮本 佳則
  • ,
  • 武田 誠一
  • ,
  • 東海 正
  • ,
  • 柿原 利治
  • ,
  • 塩出 大輔

45
2
開始ページ
93
終了ページ
100
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
DOI
10.18903/fisheng.45.2_93
出版者・発行元
日本水産工学会

海岸工学の分野では、沿岸部の局所的な地形変化が高潮や津波の海水流動を複雑化させることが知られており、これらを考慮した数値シミュレーションを行うには、沿岸の詳細な海底地形図が必要となる。また、沿岸で漁獲対象とされる生物の多くは、水温や塩分などの環境要因だけでなく、底質や水深、海底面の凹凸など海底地形に合わせて分布、行動することが知られている。一方、定置網は、地形に対するこうした魚の行動を利用した漁業の一つであり、網の設置場所が漁獲の成果に大きく関係してくる。また種苗放流でも、海底の地形や底質が、放流個体の定着や生存に影響を及ぼすと考えられている。近年、漁具周辺での魚の行動や放流個体の放流後の行動調査が、超音波方式バイオテレメトリーシステムを用いて盛んに行われようになった。超音波ピンガーを装着した追跡対象生物がハイドロフォンからみて岩などの障害物の陰に入ると、音波が遮られることで見失うことがある。このとき海底地形を把握しておけば、対象生物が調査範囲から逸出したものなのか、一時的な音波の遮断なのかを判断できる。このように、漁獲や資源の管理、魚の行動モニタリングをしたりする上で、海底地形を把握することは、重要であるといえる。本研究では、沿岸の浅海域や離島のサンゴ礁海域でも利用可能な小型の舟艇上で、漁業者や研究者にとって安価に入手可能となったGPS受信機と魚群探知機を用い、簡便に海底地形を把握する方法とそのデータの補正方法を提案し、その結果をマルチナロービーム超音波測深機と比較しながら有効性を検証する。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.18903/fisheng.45.2_93
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110007367518
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN10278554
URL
http://orcid.org/0000-0003-2681-9527
ID情報
  • DOI : 10.18903/fisheng.45.2_93
  • ISSN : 0916-7617
  • CiNii Articles ID : 110007367518
  • CiNii Books ID : AN10278554
  • ORCIDのPut Code : 18097311
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