福岡 淳
フクオカ アツシ (Atsushi Fukuoka)
更新日: 04/20
基本情報
- 所属
- 北海道大学 触媒科学研究所 物質変換研究部門 教授
- 大学院総合化学院分子化学コース触媒反応学講座 教授
- 学位
-
工学博士(東京大学)Master of Engineering(The University of Tokyo)
- 研究者番号
- 80189927
- J-GLOBAL ID
- 200901090151817391
- researchmap会員ID
- 1000016965
- 外部リンク
固体触媒の分子設計とバイオマス変換
私達の研究室は,北海道大学の附置研・センターである触媒化学研究センターの物質変換化学研究部門です.この部門は,平成19年の改組で生まれましたが,研究室の源流は触媒研究所(いわゆる触研)時代の酸塩基触媒部門であり,触媒化学研究センターでは触媒設計部門でした.それぞれ,田部浩三先生と市川勝先生という固体触媒の大御所の先生の研究室です.固体酸塩基触媒とシップインボトル合成・新エネルギー変換の研究は,固体触媒の新しい展開と応用を示し,時代を先取りした先駆的な業績でした.
私も先輩たちに続き,このように時代を先取りするような仕事をしたいと思います.そのため,何が新規性・独創性をもつかを日々考えています.原賢二准教授と小林広和助教にはテーマ選定の相談相手になってもらい,さらに研究を実施してもらっています.理学部化学科の協力講座でもあるので,テーマとしては応用より基礎的な研究を行うことを重要視しています.ただ単に高い収率を求めて世界記録競争をすると,人海戦術でくる相手には太刀打ちできません.反応成績だけにこだわるのではなく,反応機構を論理的に考察することを重視しています.
研究室の大きなテーマは,タイトルの左半分に書いたように「固体触媒の分子設計」です.これは,固体触媒の永遠のテーマと言っても過言ではありません.活性点と反応場を分子設計・合成することで,新規の反応を起こすことができれば素晴らしいことです.最近では,触媒反応場としてメソ多孔体の規則性細孔空間に興味をもっています.これは,触媒材料ありきで反応を探索する研究なので,ゼオライトやMOFではできないことをメソで行うことができるかがポイントになります.基礎を重視するとは言いながら,触媒反応としては,少しでも実用性のある反応を行うことを心がけています.燃料電池用水素の選択CO酸化(PROX)をきっかけとして,メソ多孔体が有効な担体になる反応を示していければと思います.
もう一つの大きなテーマはバイオマス変換で,タイトルの右半分にあたります.従って,分子設計した触媒の応用の一つと捉えています.これは反応ありきで触媒材料を探索する研究ですが,きっかけは10年ほど前に遡ります.当時,私は独立の研究グループをもち,環境触媒関連の新しい反応を始めるためにいろいろと勉強していました.その際,奥原教授の総説(T. Okuhara, Chem. Rev., 102, 3641 (2002))にマルトースの加水分解反応が書かれているのを見つけ,糖の反応を行うことを思いつきました(このいきさつから,奥原先生は私のメンターの一人だと思っています).
タイトルに書いた「固体触媒の分子設計と・・・」の「・・・」に入るものを考えるのは楽しいことです.課題解決型から好奇心追求型まで,いろいろな研究をあてはめることができるように思います.
私達の研究室は,北海道大学の附置研・センターである触媒化学研究センターの物質変換化学研究部門です.この部門は,平成19年の改組で生まれましたが,研究室の源流は触媒研究所(いわゆる触研)時代の酸塩基触媒部門であり,触媒化学研究センターでは触媒設計部門でした.それぞれ,田部浩三先生と市川勝先生という固体触媒の大御所の先生の研究室です.固体酸塩基触媒とシップインボトル合成・新エネルギー変換の研究は,固体触媒の新しい展開と応用を示し,時代を先取りした先駆的な業績でした.
私も先輩たちに続き,このように時代を先取りするような仕事をしたいと思います.そのため,何が新規性・独創性をもつかを日々考えています.原賢二准教授と小林広和助教にはテーマ選定の相談相手になってもらい,さらに研究を実施してもらっています.理学部化学科の協力講座でもあるので,テーマとしては応用より基礎的な研究を行うことを重要視しています.ただ単に高い収率を求めて世界記録競争をすると,人海戦術でくる相手には太刀打ちできません.反応成績だけにこだわるのではなく,反応機構を論理的に考察することを重視しています.
研究室の大きなテーマは,タイトルの左半分に書いたように「固体触媒の分子設計」です.これは,固体触媒の永遠のテーマと言っても過言ではありません.活性点と反応場を分子設計・合成することで,新規の反応を起こすことができれば素晴らしいことです.最近では,触媒反応場としてメソ多孔体の規則性細孔空間に興味をもっています.これは,触媒材料ありきで反応を探索する研究なので,ゼオライトやMOFではできないことをメソで行うことができるかがポイントになります.基礎を重視するとは言いながら,触媒反応としては,少しでも実用性のある反応を行うことを心がけています.燃料電池用水素の選択CO酸化(PROX)をきっかけとして,メソ多孔体が有効な担体になる反応を示していければと思います.
もう一つの大きなテーマはバイオマス変換で,タイトルの右半分にあたります.従って,分子設計した触媒の応用の一つと捉えています.これは反応ありきで触媒材料を探索する研究ですが,きっかけは10年ほど前に遡ります.当時,私は独立の研究グループをもち,環境触媒関連の新しい反応を始めるためにいろいろと勉強していました.その際,奥原教授の総説(T. Okuhara, Chem. Rev., 102, 3641 (2002))にマルトースの加水分解反応が書かれているのを見つけ,糖の反応を行うことを思いつきました(このいきさつから,奥原先生は私のメンターの一人だと思っています).
タイトルに書いた「固体触媒の分子設計と・・・」の「・・・」に入るものを考えるのは楽しいことです.課題解決型から好奇心追求型まで,いろいろな研究をあてはめることができるように思います.
研究キーワード
13経歴
15-
2015年10月 - 現在
-
2014年4月 - 現在
-
2007年4月 - 2015年9月
-
2010年4月 - 2014年3月
-
1997年4月 - 2007年3月
-
1995年8月 - 1997年3月
-
1991年4月 - 1995年7月
-
1989年5月 - 1991年3月
-
1986年1月 - 1989年4月
学歴
2-
1982年4月 - 1985年12月
-
1978年4月 - 1982年3月
委員歴
7-
2021年3月 - 現在
-
2016年7月 - 現在
-
2018年5月 - 2019年5月
-
2012年7月 - 2016年7月
-
2012年3月 - 2013年7月
-
2008年3月 - 2012年2月
-
2004年 - 2005年
受賞
10-
2017年1月
-
2015年3月
-
2009年11月
論文
345-
ACS Catalysis 14(4) 2545-2551 2024年2月2日
-
ChemCatChem 2023年11月22日 査読有り
-
Physiologia Plantarum 175(5) 2023年8月
-
Chemical Engineering Journal Advances 15 100512-100512 2023年8月
-
Catalysis Science & Technology in press 2023年7月 査読有り
-
Chem. Commun, in press 2023年4月 査読有り招待有り
-
Journal of the Japan Petroleum Institute 66(2) 48-56 2023年2月 査読有り招待有り
-
Chemistry (Prof. Corma special issue) 5(1) 381-392 2023年2月 査読有り招待有り
-
ChemCatChem 15(3) 2023年1月16日
-
Angewandte Chemie International Edition 2022年11月23日 査読有り最終著者責任著者
-
Small Structures 2200224-2200224 2022年11月16日 査読有り
-
Bulletin of the Chemical Society of Japan 95(7) 1054-1059 2022年5月27日 査読有り最終著者責任著者
-
ChemCatChem 2022年4月21日 査読有り
-
ChemSusChem 15(7) e202200059 2022年4月7日 査読有り
-
ACS Catalysis 12(6) 3534-3542 2022年3月18日 査読有り最終著者責任著者
-
Catalysis Science & Technology 2022年 査読有り最終著者責任著者
-
ACS Catalysis 11(15) 9450-9461 2021年8月6日 査読有り責任著者
-
Applied Catalysis A: General 621 118177-118177 2021年7月 査読有り最終著者責任著者
MISC
95-
化学工学会年会研究発表講演要旨集(CD-ROM) 86th 2021年
-
触媒討論会討論会A予稿集(CD-ROM) 126th 2020年
-
化学と教育 66(2) 72-75 2018年2月 査読有り招待有り
-
化学と工業 70(11) 1003-1005 2017年11月 査読有り招待有り
-
ABSTRACTS OF PAPERS OF THE AMERICAN CHEMICAL SOCIETY 254 2017年8月20日 査読有り
-
CHEMICAL SCIENCE 8(6) 4158-4158 2017年6月 査読有り
-
Cuihua Xuebao/Chinese Journal of Catalysis 38(3) 419 2017年3月1日 査読有り
-
CHINESE JOURNAL OF CATALYSIS 38(3) 419-419 2017年3月 査読有り
-
工業材料 65(3) 49-53 2017年3月 招待有り
-
触媒 59(1) 25-31 2017年1月 査読有り招待有り
-
ABSTRACTS OF PAPERS OF THE AMERICAN CHEMICAL SOCIETY 252 2016年8月20日 査読有り
-
触媒討論会討論会A予稿集 114th 408 2014年9月18日
-
触媒討論会討論会A予稿集 114th 411 2014年9月18日
-
触媒討論会討論会A予稿集 114th 206 2014年9月18日
-
ABSTRACTS OF PAPERS OF THE AMERICAN CHEMICAL SOCIETY 248 2014年8月 査読有り
-
ABSTRACTS OF PAPERS OF THE AMERICAN CHEMICAL SOCIETY 248 2014年8月 査読有り
-
ABSTRACTS OF PAPERS OF THE AMERICAN CHEMICAL SOCIETY 248 2014年8月 査読有り
-
JOURNAL OF MOLECULAR CATALYSIS A-CHEMICAL 388 1-1 2014年7月 査読有り
-
TOPICS IN CATALYSIS 57(10-13) 811-811 2014年6月 査読有り
-
觸媒 = Catalyst 55(2) 118-118 2013年4月10日
書籍等出版物
21-
シーエムシー出版 2011年
-
エヌ・ティー・エス 2011年
-
エヌ・ティー・エス 2011年
-
CMC Books 2011年
-
NTS 2011年
-
NTS 2011年
-
RSC Publishing 2010年
-
丸善 2010年
-
丸善 2010年
-
Maruzen 2010年
-
Maruzen 2010年
-
American Scientific Publisher 2009年
-
シーエムシー出版 2009年
-
CMC Publication 2009年
-
講談社サイエンティフィク 2008年
-
サイエンス&テクノロジー 2007年
-
日刊工業新聞社 2007年
-
エヌ・ティー・エス 2007年
講演・口頭発表等
66-
触媒討論会討論会A予稿集 2016年9月14日
-
触媒討論会討論会A予稿集 2016年9月14日
-
触媒討論会討論会A予稿集 2016年9月14日
-
触媒討論会討論会A予稿集 2016年9月14日
-
触媒討論会討論会A予稿集 2016年9月14日
-
触媒討論会討論会A予稿集 2016年9月14日
-
触媒討論会討論会A予稿集 2016年9月14日
-
触媒討論会討論会A予稿集 2016年9月14日
-
触媒討論会講演予稿集 2016年3月10日
-
日本農芸化学会大会講演要旨集(Web) 2016年3月5日
-
化学系学協会北海道支部冬季研究発表会講演要旨集(CD-ROM) 2016年
-
化学系学協会北海道支部冬季研究発表会講演要旨集(CD-ROM) 2016年
-
化学系学協会北海道支部冬季研究発表会講演要旨集(CD-ROM) 2016年
-
ゼオライト研究発表会講演予稿集 2015年11月26日
-
ゼオライト研究発表会講演予稿集 2015年11月26日
-
ゼオライト研究発表会講演予稿集 2015年11月26日
-
ゼオライト研究発表会講演予稿集 2015年11月26日
-
触媒討論会討論会A予稿集 2015年9月9日
-
触媒討論会討論会A予稿集 2015年9月9日
-
触媒討論会討論会A予稿集 2015年9月9日
担当経験のある科目(授業)
3共同研究・競争的資金等の研究課題
31-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B) 2021年4月 - 2024年3月
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B) 2021年4月 - 2024年3月
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究(B) 2012年4月 - 2014年3月
-
科学技術振興機構 先端的低炭素化技術開発(ALCA) 2013年10月
-
文部科学省 科学研究費補助金(基盤研究(S)) 基盤研究(S) 2008年 - 2012年
-
文部科学省 科学研究費補助金(特定領域研究) 特定領域研究 2006年 - 2009年
-
文部科学省 科学研究費補助金(基盤研究(C)) 基盤研究(C) 2006年 - 2007年
-
科学研究費補助金 2007年
-
Grant-in-Aid for Scientific Research 2007年
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 2002年 - 2004年
-
文部科学省 科学研究費補助金(基盤研究(C)) 基盤研究(C) 2001年 - 2002年
-
文部科学省 科学研究費補助金(基盤研究(C)) 基盤研究(C) 1999年 - 2000年
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特定領域研究(A) 1998年 - 1998年
-
日本学術振興会 科学研究費助成事業 重点領域研究 1997年 - 1997年
-
文部科学省 科学研究費補助金(重点領域研究) 重点領域研究 1997年 - 1997年
-
科学研究費補助金 1997年
-
Grant-in-Aid for Scientific Research 1997年
-
文部科学省 科学研究費補助金(重点領域研究) 重点領域研究 1996年 - 1996年
-
文部科学省 科学研究費補助金(重点領域研究) 重点領域研究 1995年 - 1995年
-
文部科学省 科学研究費補助金(奨励研究(A)) 奨励研究(A) 1993年 - 1994年
社会貢献活動
2