MISC

2018年4月

口蓋の転位歯が挿管操作を困難にしたTreacher-Collins症候群患者の1例

日本歯科麻酔学会雑誌
  • 金丸 博子
  • ,
  • 弦巻 立
  • ,
  • 倉田 行伸
  • ,
  • 田中 裕
  • ,
  • 吉川 博之
  • ,
  • 佐藤 由美子
  • ,
  • 小玉 由記
  • ,
  • 須田 有紀子
  • ,
  • 山田 友里恵
  • ,
  • 瀬尾 憲司

46
2
開始ページ
89
終了ページ
91
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(一社)日本歯科麻酔学会

患者は生下時にTreacher-Collins症候群および両側性唇顎口蓋裂を指摘され、1歳時に口唇形成術、2歳時に口蓋形成術が行われていた。16歳時、口蓋形成術後に生じた口蓋部骨欠損のため、全身麻酔下での腸骨移植術が予定された。日本麻酔科学会のガイドラインで術前予測危険クラスIIIであり、気道確保に注意しながら緩徐導入を行い、気管挿管補助器具を使用して気管挿管する方針とした。酸素・亜酸化窒素・セボフルランで緩徐導入を行い、入眠させたところ気道閉塞が生じ、経鼻エアウェイを使用し気道確保を行った。麻酔を深くしようとしたところ自発呼吸がすぐに消失したため、用手マスク換気を行った。ロクロニウム臭化物を投与し筋弛緩を得た後、エアウェイスコープの挿入を試みたが、イントロックが口蓋の転位歯に当たり挿入できなかった。薄型イントロックに変更したものの困難であり、ビデオ喉頭鏡KINGVISIONを使用したところ挿入可能であったが、可動域が制限されたため

ID情報
  • ISSN : 0386-5835

エクスポート
BibTeX RIS