2000年1月
Drug Challenge Testにより診断し,NMDA受容体拮抗薬が奏効した顔面領域に生じた慢性疼痛の1症例
日本歯科麻酔学会雑誌
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- 巻
- 28
- 号
- 1
- 開始ページ
- 87
- 終了ページ
- 92
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本歯科麻酔学会
上顎に原因不明の慢性の疼痛を訴えた38歳女の病態解析のためDrug Challenge Testを行った.検査はリドカイン,チアミラール,モルヒネ,ケタミン,フェントラミンの5種類に加え,精神的因子の鑑別のためにミダゾラムを用い,各々VASの変化を調べた.その結果,リドカイン(+),チアミラール(++),モルヒネ(+),ケタミン(++),フェントラミン(-),ミダゾラム(+)であった.以上より神経原性疼痛に似た発生機序であると考えられ,ケタミン持続点滴療法を行ったところ除痛を得ることができた.1ヵ月後,再び痛みが現れたのでケタミン持続療法を再度施行し除痛を得た.数ヵ月後,軽度の痛みが認められるようになったので臭化水素酸デキストロメトルファンの内服を開始したところ,自制可能な程度迄に痛みを低下させることができ,その後数ヵ月間痛みの増強は見られていない
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 0386-5835
- 医中誌Web ID : 2000146418
- CiNii Articles ID : 10007925531
- CiNii Books ID : AN00191223