共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

自閉スペクトラム症幼児の脳活動の機能別特徴に対応する症状多様性の検討

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
20H03599
体系的課題番号
JP20H03599
配分額
(総額)
17,680,000円
(直接経費)
13,600,000円
(間接経費)
4,080,000円

令和2年度はコロナ禍のため、人を対象とする研究を実施することが困難であり、実際に被験者募集を行う事ができなかった。そのため、幼児に適したMEGの測定環境の一層の整備をすすめるとともに、これまでのMEGおよび遺伝子のデータを分析して論文化することに注力した。興奮・抑制系バランス(GABA系)を反映する40Hz聴覚応答を測定し、脳の特徴を数値化し、表現型多様性を表現する生理学的指標として評価し、自閉症児における特徴をPsychiatry Clin Neurosciに論文報告した。また、定型発達児における、聴覚野の音への反応が、知能とどのように関係しているか時間周波数分析を行い、Hum Brain Mapp.に論文報告した。また、0~3歳までに、人の音声への脳の反応が、どのように変化していくか、縦断的なデータをBrain Behav.に論文報告した。また、てんかん様の脳磁図波形の出現頻度が、自閉症の社会性にどのような影響を与えているかを、Psychiatry Clin Neurosci.に論文報告した。遺伝子については、綿棒で頬粘膜を擦過して細胞を300以上の参加者から得ている。そのうちTDおよびASD合計193サンプルについては、ゲノムを増幅し、約50個の遺伝子について次世代シーケンス用ライブラリを作成し、その遺伝子多型と表現型、脳機能の関係についての関係を調べている。現在特定の遺伝子について、定型発達児においても社会性に影響していることを見出し、発表の準備を進めている(未公開)。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20H03599
ID情報
  • 課題番号 : 20H03599
  • 体系的課題番号 : JP20H03599