Jul 20, 2010
「〈風景以前〉の発見、もしくは「人間化」と「世界化」」
『水声通信 №33 特集 エコクリティシズム』特集
- Volume
- Number
- 33
- First page
- 116
- Last page
- 128
- Language
- Japanese
- Publishing type
- Research paper (scientific journal)
- Publisher
- 水声社
風景論を「風景」対「風景以前」との関係で考察する論考。風景が表象性において成り立っているのに対して、「風景以前」は自然それじたい、さらには自然の他者性や野生性を指す。換言すれば、風景は風景以前との関係の中で考察する必要があり、本論考ではそのような対立・緊張関係を映し出す作品として、太宰治『津軽』、バリー・ロペス『極北の夢』、夏目漱石『三四郎』、さらには宮沢賢治、梨木香歩、加藤幸子、石牟礼道子の諸作品を検討した。