2016年2月
『シャーロット・サマーズの物語』——『トム・ジョーンズ』と『トリストラム・シャンディ』とをつなぐ忘れられた小説
『岐阜大学地域科学部研究報告』
- 巻
- 38
- 号
- 38
- 開始ページ
- 19
- 終了ページ
- 44
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(大学,研究機関等紀要)
- 出版者・発行元
- 岐阜大学
匿名作者による小説『シャーロット・サマーズの物語』(1750)は今ではほとんど忘れ去られているが、同時代のヨーロッパにおいては古典となったリチャードソンの『パミラ』(1740)やフィールディングの『トム・ジョーンズ』(1749)に並ぶ人気小説であった。この小説は『トム・ジョーンズ』の強い影響を受けながらも、スターンの『トリストラム・シャンディ』(1759–67)につながるメタフィクション的な新しい語り方の技法を示し始めており、当時の標準的なイギリス小説の姿を典型的に表わす格好のサンプルである。
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1342-8268
- CiNii Articles ID : 110010001586
- CiNii Books ID : AA11187587