Research Projects

Apr, 1995 - Mar, 1996

重い電子系のメタ磁性の理論

日本学術振興会  科学研究費助成事業  奨励研究

Grant amount
(Total)
1,100,000 Japanese Yen
(Direct funding)
1,100,000 Japanese Yen
(Indirect funding)
0 Japanese Yen
Grant type
Competitive

低温まで磁気秩序を示さない重い電子系のCeRu_2Si_2は、磁場HをかけることによりH_M〜7.7Teslaで磁化が急激に増大するメタ磁性的な振舞いを示す。このメタ磁性にともない、様々な物理量がH〜H_Mで急激に変化する。さらに最近、フェルミ面の急激な変化がド・ハ-ス-ファン・アルフェン効果の実験により報告され、注目を集めている。
この問題を理論的に解明するため、U=∞の格子アンダーソン模型の磁化過程を1/N展開理論により調べた。1/N展開の0次近似におけるスレーブボソンと伝導電子の1粒子グリーン関数を与える自己無撞着積分方程式を数値的に解いた。その結果、絶対零度では、臨界磁場H_Mにおいて磁化Mが折れ曲がり、微分帯磁率dM/dHに飛びが現れることを示した。ここでH_Mは、ゼーマンエネルギーがスレーブボソンの共鳴準位の束縛エネルギーE_0と一致する条件により決められる。H<H_Mでは、フェルミ面はLuttinger総和則によって決まる大きなフェルミ面であるが、H>H_Mではフェルミ