論文

査読有り
1996年

Signal transmission of granulosa cell apoptosis in the atretic antral follicles in the pig ovaries

J Reprod Develop
  • Manabe N
  • ,
  • Myoumoto A
  • ,
  • Kimura Y
  • ,
  • Imai Y
  • ,
  • Sakamaki K
  • ,
  • Okamura Y
  • ,
  • Fukumoto M
  • ,
  • Sugimoto M
  • ,
  • Miyamoto H

42
6
開始ページ
135
終了ページ
141
記述言語
英語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
DOI
10.1262/jrd.96-426j135
出版者・発行元
THE SOCIETY FOR REPRODUCTION AND DEVELOPMENT

哺乳類の卵母細胞は成熟する過程で選抜が行われて大部分の卵母細胞は選択的に死滅するが,この制御機構は未だ不明である.顕微鏡下に卵胞構成細胞を容易に分離調製できるブタ卵胞を材料として,二次卵胞から胞状卵胞に至る過程の卵胞退行における顆粒層細胞アポトーシスの役割とその制御について調べ,次のような結果を得た.はじめにTUNEL法および電顕法にて in situに卵胞退行にともなう顆粒層細胞アポトーシスの推移を観察した結果、内腔側の細胞から始まったアポトーシスは基底膜側に広がること,隣接する顆粒層細胞がアポトーシス小体を取り込むこと,および退行の進行した卵胞でも卵丘細胞にはアポトーシスが認められないことが分かった.なお,アポトーシスの開始は,ウシでは基底膜側から,齧歯類ではランダムであり,種属差があることも分かった.組織学的に見いだされた顆粒層細胞と卵丘細胞間の差異は生化学的に測定したエンドヌクレアーゼ活性の差異としても確認できた.すなわち,顆粒層細胞でのみ中性Ca2+/Mg2+-依存性エンドヌクレアーゼ活性の上昇を認めた.なお,ブタ顆粒層細胞アポトーシスには中性Ca2+-依存性,中性Mg2+-依存性および酸性カチオン非依存性エンドヌクレアーゼは関与しないことが分かった.ついで顆粒層細胞にアポトーシスを誘導できる単クローン抗体を作成し,これによって誘導される顆粒層細胞アポトーシスの進行がシステインプロテアーゼ阻害剤によって阻害されることをフローサイトメトリー法およびDNA電気泳動法にて確認した.顆粒層細胞では,アポトーシスシグナルの細胞内伝達にインターロイキン1β 転換酵素様プロテアーゼが関与していると考えられる.<br>

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.1262/jrd.96-426j135
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/10027319638
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA10936678
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/4163816
URL
https://jlc.jst.go.jp/DN/JALC/00357712229?from=CiNii
URL
http://search.jamas.or.jp/link/ui/1997165581
ID情報
  • DOI : 10.1262/jrd.96-426j135
  • ISSN : 0916-8818
  • CiNii Articles ID : 10027319638
  • CiNii Books ID : AA10936678

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