2009年2月27日
ホンダワラ類流れ藻の生態学的特徴
沿岸海洋研究
- 巻
- 46
- 号
- 2
- 開始ページ
- 127
- 終了ページ
- 136
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本海洋学会沿岸海洋研究部会
海面に浮遊している藻類や海草のパッチは流れ藻と呼ばれ,世界の海で見られる.日本周辺では,ホンダワラ類がそのほとんどを占めている.ホンダワラ類は,葉が変形し,内部にガスを貯め浮力を得ることのできる気胞を有しており,繁茂期には数メートルにまで成長する.沿岸から波などにより引き剥がされた後,その多くは海面を漂流し,流れ藻となる.東シナ海の流れ藻の起源を,固着期と流れ藻期のアカモクの分布調査,遺伝子解析,衛星位置追跡ブイ調査をもとに推定した.その結果,中国浙江省沖合域の島嶼沿岸から流出している可能性が示された.ホンダワラ類の流れ藻は,漂流中も光合成,成長などの生物活動を行っている.伊豆半島下田地先のガラモ場での現地調査および陸上水槽実験を通じて,流れ藻の発生時期とその量,成長,成熟,光合成速度,浮遊期間を調べた.最後に,ホンダワラ類にとっての流れ藻期の生態的意義について議論した.
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1342-2758
- J-Global ID : 200902253261704460
- CiNii Articles ID : 110007611196
- CiNii Books ID : AN10492259