2016年4月 - 2019年3月
山地社会における土地の周縁化を考慮した垂直的土地利用モデルの再考
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
インド最北部ラダーク地方の調査村について,耕圃レベルの作付・地目・所有等の土地情報を備えたGISデータを作成し,英領期の1906年から近年に至るまでの土地利用景観の変遷を可能な限り詳細に復元した。現代の山岳地域が抱える農業衰退の課題を象徴する耕作放棄と高山放牧の終了については,とくにその発生場所と経営世帯の属性等を土地の自然生態と併せて分析することによって,土地の利用度の低下を招く「周縁化」の発生機構を自然生態と社会経済の双方から横断的に把握できた。その結果,今回の研究は山地の土地利用の説明に用いられてきた高度帯モデルを社会経済モデルと融合させる新しく有望な手法―分析枠組み―の試行例となった。
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- 課題番号 : 16K03187
- 体系的課題番号 : JP16K03187