
田上 高広
タガミ タカヒロ (Takahiro Tagami)
更新日: 2020/09/02
基本情報
- 所属
- 京都大学 大学院理学研究科 地球惑星科学専攻 理学研究科 地球惑星科学専攻 教授
- 学位
-
理学博士
- J-GLOBAL ID
- 200901084108120620
<プロフィール>
アポロ11号の月面着陸という人生最大の衝撃を受けて以来(といっても、当時わずか9歳でしたが)、地球惑星科学に魅せられ、今に至っています。46億年前から現在に至るまで地球上で生起してきた様々な自然現象を、放射性元素と同位体組成の情報を用いて実証的に探求しています。
<研究テーマ>
私たちの研究グループでは、放射年代測定と同位体分析を用いて地球の変動現象を研究しています。46億年前の誕生以来、惑星地球では実に多様な自然現象が起こってきており、それらが発生する時間/空間的な広がりも実に様々です。そのなかで私たちが特に興味をもっているのは、百年から億年程度の長い時間スケールにおけるグローバルな現象です。
<研究概要>
具体的には以下のような自然現象を対象に、年代と同位体データを用いた実証的な探求を進めています。
(1) 「プレート沈み込み型変動帯における山地形成過程に関する熱年代学的研究」 島弧型山地の形成過程を明らかにするために、フィッショントラック(FT)法、(U,Th)/He法などによる低温領域の熱年代学を用いた共同研究を進めている。特に東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)の背景となる東北日本弧の山地形成過程に焦点を当てて精力的な研究を進めている。(同志社大学、日本原子力研究開発機構、メルボルン大学、パリ大学、ローザンヌ大学、ライプニッツ研究所等との共同研究)
(2) 「断層帯の熱年代学的研究」 神戸大震災(兵庫県南部地震)の際に再活動した野島断層をはじめとして、日本列島の断層帯の活動履歴を明らかにするため、断層粘土などの断層岩に含まれる鉱物(ジルコン、アパタイト、イライトなど)を用いてフィッショントラック(FT)法、(U,Th)/He法、K-Ar法などによる熱年代学を用いた共同研究を進めている。(Horst Zwingmann研究室、金沢大学、CSIROパース支部、メルボルン大学等との共同研究)
(3) 「アジアの鍾乳石を用いた古気候/古環境研究」 過去のモンスーンやエルニーニョ南方振動(ENSO)などの気候変動の解明を目指して、局地的な降水量などの指標となる鍾乳石中の酸素・炭素同位体の時系列解析を進めている。また、古気候情報がどのように鍾乳石に記録されるかの素過程を明らかにするために、鍾乳洞内において大気と滴下水の継続的な観測・分析、および鍾乳石の成長実験を進めている。(大沢信二研究室、バンドン工科大学等との共同研究)
(4) 「アジアの樹木年輪を用いた古気候/古環境研究」 過去のモンスーンやエルニーニョ南方振動(ENSO)などの気候変動の解明を目指して、局地的な降水量/相対湿度/気温などの指標となる樹木年輪の幅と酸素同位体の時系列解析を進めている。(津田敏隆研究室、杉山淳司研究室、地球環境学研究所、インドネシア科学院等との共同研究)
(5) 「ハワイ諸島のホットスポット火山帯研究」 マントル深部からの上昇流に起因するホットスポット型火山帯形成のモデル構築を目指して、ハワイ-天皇海山列の東端にあたるハワイ諸島周辺において,K-Ar法による年代測定と化学分析などを用いた共同研究を行っている。(産業技術総合研究所、海洋研究開発機構、米国地質調査所ハワイ火山観測所、ハワイ大学等との共同研究)
<メッセージ>
毎週金曜日の3時頃に、お茶を飲みながら議論をするサロン的セミナー「年代茶」を開いていますので、いつでもお気軽にお寄り下さい(興味のある方は簡単なメールを私宛お送りください)。
我々が生まれ育まれてきたステージである惑星地球の「これまでと、これから」を一緒に考えてみませんか?
アポロ11号の月面着陸という人生最大の衝撃を受けて以来(といっても、当時わずか9歳でしたが)、地球惑星科学に魅せられ、今に至っています。46億年前から現在に至るまで地球上で生起してきた様々な自然現象を、放射性元素と同位体組成の情報を用いて実証的に探求しています。
<研究テーマ>
私たちの研究グループでは、放射年代測定と同位体分析を用いて地球の変動現象を研究しています。46億年前の誕生以来、惑星地球では実に多様な自然現象が起こってきており、それらが発生する時間/空間的な広がりも実に様々です。そのなかで私たちが特に興味をもっているのは、百年から億年程度の長い時間スケールにおけるグローバルな現象です。
<研究概要>
具体的には以下のような自然現象を対象に、年代と同位体データを用いた実証的な探求を進めています。
(1) 「プレート沈み込み型変動帯における山地形成過程に関する熱年代学的研究」 島弧型山地の形成過程を明らかにするために、フィッショントラック(FT)法、(U,Th)/He法などによる低温領域の熱年代学を用いた共同研究を進めている。特に東日本大震災(東北地方太平洋沖地震)の背景となる東北日本弧の山地形成過程に焦点を当てて精力的な研究を進めている。(同志社大学、日本原子力研究開発機構、メルボルン大学、パリ大学、ローザンヌ大学、ライプニッツ研究所等との共同研究)
(2) 「断層帯の熱年代学的研究」 神戸大震災(兵庫県南部地震)の際に再活動した野島断層をはじめとして、日本列島の断層帯の活動履歴を明らかにするため、断層粘土などの断層岩に含まれる鉱物(ジルコン、アパタイト、イライトなど)を用いてフィッショントラック(FT)法、(U,Th)/He法、K-Ar法などによる熱年代学を用いた共同研究を進めている。(Horst Zwingmann研究室、金沢大学、CSIROパース支部、メルボルン大学等との共同研究)
(3) 「アジアの鍾乳石を用いた古気候/古環境研究」 過去のモンスーンやエルニーニョ南方振動(ENSO)などの気候変動の解明を目指して、局地的な降水量などの指標となる鍾乳石中の酸素・炭素同位体の時系列解析を進めている。また、古気候情報がどのように鍾乳石に記録されるかの素過程を明らかにするために、鍾乳洞内において大気と滴下水の継続的な観測・分析、および鍾乳石の成長実験を進めている。(大沢信二研究室、バンドン工科大学等との共同研究)
(4) 「アジアの樹木年輪を用いた古気候/古環境研究」 過去のモンスーンやエルニーニョ南方振動(ENSO)などの気候変動の解明を目指して、局地的な降水量/相対湿度/気温などの指標となる樹木年輪の幅と酸素同位体の時系列解析を進めている。(津田敏隆研究室、杉山淳司研究室、地球環境学研究所、インドネシア科学院等との共同研究)
(5) 「ハワイ諸島のホットスポット火山帯研究」 マントル深部からの上昇流に起因するホットスポット型火山帯形成のモデル構築を目指して、ハワイ-天皇海山列の東端にあたるハワイ諸島周辺において,K-Ar法による年代測定と化学分析などを用いた共同研究を行っている。(産業技術総合研究所、海洋研究開発機構、米国地質調査所ハワイ火山観測所、ハワイ大学等との共同研究)
<メッセージ>
毎週金曜日の3時頃に、お茶を飲みながら議論をするサロン的セミナー「年代茶」を開いていますので、いつでもお気軽にお寄り下さい(興味のある方は簡単なメールを私宛お送りください)。
我々が生まれ育まれてきたステージである惑星地球の「これまでと、これから」を一緒に考えてみませんか?
研究キーワード
8受賞
2-
2001年
論文
105-
Eds. M. G. Malusa, P. G. Fitzgerald, Fission track thermochronology and its application to geology, 393pp 221 - 233 2019年 査読有り 招待有り
-
Island Arc 28(4) 2019年 査読有り
-
Journal of Asian Earth Sciences X 1 2019年 査読有り
-
Terra Nova 1 - 6 2019年 査読有り
-
Journal of Asian Earth Sciences in press 2019年 査読有り
MISC
3-
Proc. Goldschmidt Conference, pp.27-39. 2007年 査読有り
-
理工学における同位元素研究発表会講演要旨集パネル討論,34, 218-221 1997年 査読有り
-
PROCEEDINGS OF THE INDIAN ACADEMY OF SCIENCES-EARTH AND PLANETARY SCIENCES 103(1) 83 - 97 1994年3月 査読有り
書籍等出版物
2-
京都大学総合博物館企画展「海」実行委員会編 海は百面相 京都通信社 2013年9月20日
-
In : Van den haute, P. and De Corte, F. , eds. , Advances in fission-track geochronology. Kluwer academic publishers, Dordrecht, The Netherlands,99-112 1998年
所属学協会
8共同研究・競争的資金等の研究課題
10-
科学研究費補助金
-
科学研究費補助金
-
科学研究費補助金
-
Grant-in-Aid for Scientific Research
-
Grant-in-Aid for Scientific Research