2001年9月
ケニア北部サンブルヒルズ地域から発見された足跡化石について
アフリカ研究59:101-114
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- 巻
- 59:101-114.
- 号
- 開始ページ
- 101
- 終了ページ
- 114
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11619/africa1964.2001.59_101
- 出版者・発行元
- 学術雑誌目次速報データベース由来
北ケニア, サンブルヒルズ地域から発見された哺乳類を中心とする足跡化石について, 現生種との比較からそれらを構成する分類群について分析し, サンブルヒルズ全体から発見されている化石動物相の結果とあわせて, サンブルヒルズの古環境についての考察を行った。足跡化石には83個の哺乳類の足印と14個の鳥類の足印が認められ, 哺乳類の足印の内訳は食肉目のハイエナ科が43個, 偶蹄目が15個, 奇蹄目のサイ科が2個, 不明が23個であった。これらの構成比はサンブルヒルズ全体から発見された骨格及び歯牙化石の構成比とは異なっており, 最も多く化石が発見されている奇蹄目ウマ科の Hipparion や長鼻目の足跡化石は発見されていない。サンブルヒルズの化石動物相は, サバンナや疎開林といった開けた環境を示唆しているが, 足跡化石の発見された地点 (SH-23) に関しては, 特に河川湖沼といった水際の地域であった可能性を強く示した。足跡化石付近の地層の堆積過程については, 後背湿地氾濫原堆積物によって形成されているという報告があり, 今回の結果と適合した結果となっている。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11619/africa1964.2001.59_101
- ISSN : 0065-4140
- CiNii Articles ID : 110000105631
- CiNii Books ID : AN0001203X