共同研究・競争的資金等の研究課題

2007年 - 2010年

新しいスピン流生成・操作手法の探索

日本学術振興会  科学研究費助成事業 特定領域研究  特定領域研究

課題番号
19048013
体系的課題番号
JP19048013
配分額
(総額)
51,800,000円
(直接経費)
51,800,000円

スピン依存伝導を駆動原理とするスピントロニクス素子の開発には、スピン流の生成、輸送、操作、そして検出する手法を確立することが必要不可欠である。本研究課題では、スピン流の生成・操作に着目して、(1)強磁性金属を用いない新規なスピン流生成法の一つである巨大なスピンホール効果を示す物質探索とその機構解明、(2)スピン流の自由度の一つであるスピン偏極ベクトルの電気的制御方法の確立、(3)スピン蓄積量の増幅手法の確立を目指した、常伝導体とは異なる電子状態を有する超伝導体へのスピン注入及びスピン蓄積信号の測定手法の確立、の3つの研究に取り組み、大凡計画通りの成果を得ることができた。具体的には、4d5d遷移金属における内因性スピンホール伝導度のd電子数依存性の実験的検証、Ir不純物をCu細線に導入することにより大きな外因性スピンホール効果を発現させることに成功した。また、スピン蓄積(非平衡磁化)ベクトル方向の電気的な制御方法の確立。計画以上の成果としてスピン注入強磁性端子接合界面にMgO層を挿入することによるスピン注入効率とスピン蓄積量の増強に成功した。更に超伝導への比局所スピン注入に成功したが、非線形効果の観測はこれからの課題となる。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PLANNED-19048013/19048013hyoka.pdf
URL
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PLANNED-19048013/19048013seika.pdf
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PLANNED-19048013
ID情報
  • 課題番号 : 19048013
  • 体系的課題番号 : JP19048013