2003年 - 2006年
超高感度、高確度かつ定量的プロテオーム構造解析装置の開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(A) 基盤研究(A)
- 課題番号
- 15201043
- 体系的課題番号
- JP15201043
- 担当区分
- 研究分担者
- 配分額
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- (総額)
- 50,830,000円
- (直接経費)
- 39,100,000円
- (間接経費)
- 11,730,000円
ゲノム情報が明らかになった現在では、発現され、機能しているタンパク質そのものを解析するプロテオーム解析が重要課題の一つである。従来のプロテオーム解析はタンパク質の内部配列を基にゲノム上のタンパク質前駆体に帰属することが主であり、正確なタンパク質の同定とは言えないのが現状である。本研究課題ではN末端、C末端アミノ酸配列を高感度、高精度に決定する方法の確立を行った。本研究の成果は1)N末端ペプチドの単離、構造解析法の確立、2)ルテニウム錯体型標識試薬の開発と複合タンパク質の解析、3)タンパク質・ペプチドの選択的C末端誘導体化法及びその誘導体化に基づくプロテオミクス解析法の開発、4)NBSラベル化ペプチドのLC-MALDIシステムによる高感度、高効率分析、である。具体的にはN末端を選択的にビオチン部分とジスルフィド結合を有する試薬で修飾し、アビジン-ビオチン相互作用を用いてN端フラグメントのみを回収する。次に酸化的にジスルフィドを切断してN端フラグメントを取り出して質量分析することで容易にアミノ酸配列決定が行える。一方、ルテニウム錯体型標識試薬でタンパク質のN末端を選択的に修飾し、酵素消化したペプチドフラグメントを分離することなく質量分析することでN端アミノ酸配列決定が可能である。これはルテニウム錯体部分が質量分析において非常に高感度で検出できることによる。また、本試薬を用いることで複数混在しているタンパク質のアミノ酸配列決定が同時に行える。一方、C末端の選択的修飾は難しく、優れた方法は確立されていない。本研究課題ではオキサゾロンを経由する方法でC末端のみを誘導化し感度良く検出しアミノ酸配列を決定する方法を開発した。これらの方法論は独自性が高く、多数の論文を発表すると共に、国内特許7件、対応する海外の特許7件を申請した。試薬についてはORFinder^【○!R】-Nとして商品化した。
- ID情報
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- 課題番号 : 15201043
- 体系的課題番号 : JP15201043