2009年
三叉神経痛治療のための薬物治療法の開発
日本歯科医学会誌
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- 巻
- 28
- 号
- 1
- 開始ページ
- 49
- 終了ページ
- 53
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本歯科医学会
高齢者に多発する三叉神経痛の病態解明は現時点では十分とは言えず、根本的な治癒が得られずに激痛に苛まれている患者も少なくない。治療には抗てんかん薬や抗うつ薬などが用いられるが、それらの薬物が有するめまいやふらつきなどの中枢性副作用のため継続服用が不可能となることがある。我々は三叉神経痛などの慢性難治性疼痛に対する中枢性副作用の少ない治療法開発のため、研究を継続している。現在、毒素成分のみを精製した改良型ボツリヌス毒素(BoNT)を投与することにより、三叉神経節細胞における神経伝達物質の遊離が抑制されるのか、BoNTの末梢への注射により、三叉神経痛モデル動物の疼痛を抑制することができるのかを検討している。三叉神経痛モデルラットでは、三叉神経節細胞において神経伝達物質の遊離が増加していた。また、三叉神経痛モデルラットでは、疼痛閾値が低下しており、このラットモデルが疼痛を有していることが理解できた。このモデルラットの顔面部皮膚にBoNTを注射することにより、疼痛閾値が上昇し、疼痛が減弱することが確認できた。以上より、三叉神経痛患者治療において中枢性副作用を誘発しない、新しい治療法の開発に新たな展開が見られた。(著者抄録)
- リンク情報
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- J-GLOBAL
- https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200902238707476387
- URL
- https://search.jamas.or.jp/index.php?module=Default&action=Link&pub_year=2009&ichushi_jid=J01085&link_issn=&doc_id=20090401480005&doc_link_id=10025692891&url=https%3A%2F%2Fci.nii.ac.jp%2Fnaid%2F10025692891&type=CiNii&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00003_1.gif
- ID情報
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- ISSN : 0286-164X
- 医中誌Web ID : 2009180060
- J-Global ID : 200902238707476387