共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2024年3月

在日中国人長期滞在者における文化変容方略の選択-言語管理理論による検討

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(C)

課題番号
21K00613
体系的課題番号
JP21K00613
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
3,380,000円
(直接経費)
2,600,000円
(間接経費)
780,000円

「R3研究の具体的内容」
まず、日本における中国出身長期滞在者3名に、それぞれ6場面(返品交換、退職挨拶など)のロールプレイを協力してもらった。次に、パイロット調査として、6名の日本人の社会人に面接調査を行った。上記3名の中国人の録音を聞いて、評価してもらった。語りをKJ法で分析して評価カテゴリを言語能力と社会言語能力と分類した。その後、日本語を母国語とする人に対して、先行文献を参考して質問紙を作成した。言語能力は、「発話者が伝えようとした内容を理解できた」などの10項目で構成され、社会言語能力は「この発話は友好的に聞こえた」などの8項目で構成される。すべての項目は4件法で評価してもらった。その後、外国人の日本語レベルに対する期待は、接する機会(親密さ)と関係があると考え、極めて少ない、少ない、多い、とても多い、のいずれかを選んでもらったうえでアンケートに協力してもらった。まだ途中だが、150名のデータを集まることを目指している。
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「R3研究の意義と重要性」
本研究では、中国出身の日本長期滞在者を対象に、彼らのホスト社会との関わりを通して、言語管理が文化変容方略の選択機序を左右するとの仮説を検証する。そのため、中国出身者の日本語での音声データや日本語誤用例が必要である。発話に対して、数名の日本語母語話者による評価で質問紙項目を作成し、より大きなサンプルで評価してもらうことは、日本語母語話者が外国人の日本語に対して、どのような態度を持っているかが分かる。また、親密さの程度によって、ホスト側の受け止め方がどのように変わるかが分かる。
今後の調査では、これらの評価を中国出身長期滞在者に呈示し、評価がポジティブかネガティブかによって、日本人との交流や日本語学習の意欲が変化するかどうかを実証する。そのため、初年度で日本語母語話者の評価を集めることが本研究の基礎となる。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K00613
ID情報
  • 課題番号 : 21K00613
  • 体系的課題番号 : JP21K00613

この研究課題の成果一覧

論文

  1

講演・口頭発表等

  7