共同研究・競争的資金等の研究課題

1. 虚血性心疾患の診断と治療の研究 2.虚血性心不全の機序と治療法の研究 3.心疾患に対する遺伝子治療の研究 4.心不全に対する細胞療法の研究


資金種別
競争的資金

1.虚血性心疾患の診断と治療に関する研究<br>動脈硬化巣の発生機序についてshear stressとの関連をMRIを用いて検討する. 冠動脈内ステント留置後の再狭窄の機序とその予防について多施設共同研究を行い薬物の抑制効果について検討する.<br>2.虚血性心不全の機序と治療法の研究<br>心筋梗塞後心不全を起こす患者が近年きわめて増加しており大きな問題となっている.特に欧米では心筋梗塞後心不全の増加がきわめて重大な問題となっている. ischemic preconditioningによる著明な梗塞抑制効果を薬物的に再現することにより梗塞サイズの縮小,梗塞後心不全発症の抑制を図る.現在,2種類の有効な臨床応用可能な薬物を見いだしている.<br>交感神経β遮断薬の梗塞後心不全抑制効果についてミトコンドリアの活性酸素放出抑制効果に関連して研究を行っている.<br>3.心疾患に対する遺伝子治療の研究<br>虚血性心疾患に対して血管新生を促進する遺伝子の導入により虚血の改善効果を検討する.心不全特に拡張型心筋症に対してはカルシウムハンドリングや新規遺伝子を導入することにより心不全の改善を図ることを目的とする.<br>4.心不全に対する細胞療法の研究<br>心筋梗塞により失われた心筋は再生しないとされているが,近年の研究により,各種stem cellにより心筋が再生される可能性が示された.我々は心筋や骨格筋に存在する心筋細胞へ分化可能な細胞の分離に成功し,その細胞の増殖法,クローン化,遺伝子発現の解析を行い,より有効な心筋への分化誘導法について研究する事を目的とする.