基本情報

所属
山口大学 山口大学 経済学部 経済学部 経済計量講座 大学院担当教授
(兼任) 経済学部 経済学科 教授
学位
経済学博士(その他)

研究者番号
40168662
J-GLOBAL ID
201101058132035894

経歴

  2

委員歴

  7

論文

  12

書籍等出版物

  16

講演・口頭発表等

  9

所属学協会

  1

その他

  5
  • 1)科学研究費補助金基盤研究(B)(1)、平成9年度-平成12年度、「アジアにおける市場経済の諸類型とその形成・発展に関する研究」(課題番号09430001:研究者代表:国士舘大学教授山口重克)に研究分担者として参加。アジアの実態調査から、「グローバリゼーションと経済組織の多様性」を研究分担し、成果を報告した(成果は14年度中に共著書として刊行を予定)。<br> この研究を通じて、とくにアジアにおいて、経済当事者の行動が合理的当事者の原理では説明不可能な多様性を帯びていることを確認した。すなわち、一見同型で経済合理性で説明可能に見える当事者行動についても、「認知的」(たとえば工場で働くことが持つ意味づけ)あるいは「規範的」(たとえば上司との関係について取るべき態度やなすべき/なさざるべき事柄の範囲)に多様な内実を含んでおり、これらの差違は経済のパフォーマンスに著しい影響を与えていると考えられるのである。これらの点を踏まえて、3)で説明する以前からの制度論研究を行動の多様性解明という方向に進展させることが必要であり、かつ私独自の貢献が可能な研究領域であるとの確信を深めた。 <br>2)著書『制度と資本──マルクスから経済秩序へ』の刊行に際して、文部省科学研究費補助金「研究成果公開促進費」(平成8年度、150万円)の交付を受けた。本書は私にとっての当事者行動の制度理論の枠組みを確立したものであり、その後の研究の方向性を確定した成果である。とくに文化として一括され、経済とは別の領域の事柄として経済行動との関連を深く追求されることのない経済行動における「差違・多様性」をミクロレベルの「認知的」「規範的」要素として配置した制度論の枠組みを確認したことが重要な成果である。<br>3)私はマルクス経済学の理論と20世紀の世界経済を研究してきたが、とくにマルクス経済学における当事者理論の整備が課題であると考え、これを追求してきた。21世紀にも通用する経済理論は、ミクロレベルでの個々の当事者行動を説明できる理論を持たねばならず、当事者の理論は新古典派の合理的個人の‘想定’だけでは決定的に不十分だと考えた。これに代わるのが、個々の行動とその枠組みを捉える制度論である。<br>4)現在の課題は、当事者行動の制度理論を「認知的」「規範的」枠組みに関する従来の研究蓄積である。学説史的に言って、これらの領域の研究はかなりの蓄積がある(旧制度派経済学やウェーバー、社会学的制度論)。ただし、これらは制度論的当事者行動論という視角で捉えられ整理されてきたわけではなかった。この課題に踏み込み、論点を整理し、制度論に肉付けすることが本研究の任務である。
  • 1)科学研究費補助金基盤研究(B)(1)、平成9年度-平成12年度、「アジアにおける市場経済の諸類型とその形成・発展に関する研究」(課題番号09430001:研究者代表:国士舘大学教授山口重克)に研究分担者として参加。アジアの実態調査から、「グローバリゼーションと経済組織の多様性」を研究分担し、成果を報告した(成果は14年度中に共著書として刊行を予定)。<br> この研究を通じて、とくにアジアにおいて、経済当事者の行動が合理的当事者の原理では説明不可能な多様性を帯びていることを確認した。すなわち、一見同型で経済合理性で説明可能に見える当事者行動についても、「認知的」(たとえば工場で働くことが持つ意味づけ)あるいは「規範的」(たとえば上司との関係について取るべき態度やなすべき/なさざるべき事柄の範囲)に多様な内実を含んでおり、これらの差違は経済のパフォーマンスに著しい影響を与えていると考えられるのである。これらの点を踏まえて、3)で説明する以前からの制度論研究を行動の多様性解明という方向に進展させることが必要であり、かつ私独自の貢献が可能な研究領域であるとの確信を深めた。 <br>2)著書『制度と資本──マルクスから経済秩序へ』の刊行に際して、文部省科学研究費補助金「研究成果公開促進費」(平成8年度、150万円)の交付を受けた。本書は私にとっての当事者行動の制度理論の枠組みを確立したものであり、その後の研究の方向性を確定した成果である。とくに文化として一括され、経済とは別の領域の事柄として経済行動との関連を深く追求されることのない経済行動における「差違・多様性」をミクロレベルの「認知的」「規範的」要素として配置した制度論の枠組みを確認したことが重要な成果である。<br>3)私はマルクス経済学の理論と20世紀の世界経済を研究してきたが、とくにマルクス経済学における当事者理論の整備が課題であると考え、これを追求してきた。21世紀にも通用する経済理論は、ミクロレベルでの個々の当事者行動を説明できる理論を持たねばならず、当事者の理論は新古典派の合理的個人の‘想定’だけでは決定的に不十分だと考えた。これに代わるのが、個々の行動とその枠組みを捉える制度論である。<br>4)現在の課題は、当事者行動の制度理論を「認知的」「規範的」枠組みに関する従来の研究蓄積である。学説史的に言って、これらの領域の研究はかなりの蓄積がある(旧制度派経済学やウェーバー、社会学的制度論)。ただし、これらは制度論的当事者行動論という視角で捉えられ整理されてきたわけではなかった。この課題に踏み込み、論点を整理し、制度論に肉付けすることが本研究の任務である。