基本情報

所属
山口大学 山口大学 大学院理工学研究科(理学) 大学院理工学研究科(自然科学基盤系学域)(理学) 数理科学分野 大学院担当教授
学位
理学博士(大阪大学)
理学修士(大阪大学)
理学士(大阪大学)

研究者番号
10127772
J-GLOBAL ID
200901002117243681
researchmap会員ID
1000038529

外部リンク

研究分野

  1

論文

  31

MISC

  1

講演・口頭発表等

  29

所属学協会

  2

Works(作品等)

  3

共同研究・競争的資金等の研究課題

  12

その他

  3
  • 2008年 - 2008年
    平成21年度は,前年度に成果が得られた3次元ユニモジュラーリー群のグラスマン幾何的曲面論の整理を引き続き行うとともに,そこから得られた知見を基に,リーマン対称空間におけるグラスマン幾何的曲面論の枠組み構築のための構想を練ることを目標とした。そのため,研究計画では,研究分担者とともに本研究課題に関連する各種研究集会に参加して情報収集を図るとともに,研究へのコンピュータ活用の可能性を模索した。 これらの研究活動を通して得られた主な成果は,以下のとおりである。 (1) 先ず,3次元ユニモジュラーリー群のグラスマン幾何的曲面論については,その平均曲率一定曲面の存在方程式に関して一部残されていた未解決部分の解析を経て,この曲面論における総合的なグラスマン幾何的考察が終了した。得られた成果については,既に公表された論文(井ノ口氏との共著論文,項目11[雑誌論文]に掲載)に引き続く「Grassmann geometry on the 3-dimensional unimodular Lie groups Ⅱ」として公表準備中である。 (2) また,本研究課題へのコンピュータ活用の可能性については,特に,階数2のリーマン対称空間の全測地的部分多様体の分類問題へのコンピュータ活用に関連する文献の収集及び整理分析を行い,得られた知見については研究集会で招待講演を行った。(項目11[学会発表]の第1掲載事項) (3) また,本研究課題に密接に関連する平行部分多様体に関する研究代表者の知見を活用して,リーマン対称空間の典型例である複素射影空間の実超曲面に関する新しい知見を得た。(項目11[学会発表] 第二掲載事項) 得られた成果は前田氏との共著論文「Real hypersurfaces with φ-invariant shape operator in a complex projective space」 として投稿準備中である。 (4) 最後に,リーマン対称空間のグラスマン幾何的曲面論の枠組み構築に関する考察については,上記(1),(2)を始めとする今年度の研究活動で得られた知見では不十分であり,さらに,より詳細なリー群の表現論的視点と一階偏微分方程式論的視点の導入が必要不可欠であるとの感触を得ている。平成22年度では,リーマン対称空間のグラスマン幾何的曲面論の構築を完成させるため,これらの観点から本格的な考察を行い,本研究課題の解決を次年度目標として掲げる予定である。
  • 2005年 - 2005年
    この研究は、リーマン等質空間上のグラスマン幾何に関するもので、「リーマン対称空間の等質部分多様体の分類問題」を考察するための初動的研究である。そのために、左不変計量を持つ3次元ユニモジュラーリー群上のグラスマン幾何を考察し、リーマン対称空間の場合にも、そのような考察が効果的であることを検証することを目的とする。3次元ユニモジュラーリー群は、J. Milnor によって、6種類に分類され、曲率や等長変換群など、その上のリーマン幾何に関する様々な性質が具体的に表示できる空間であることが知られている。この研究では、グラスマン幾何の様々な概念や性質をユニモジュラーリー群上で具体的に計算し、当該空間上のグラスマン束への等長変換群の作用から得られる各軌道に付随する(軌道型)グラスマン幾何の状況を把握することによって、3次元ユニモジュラーリー群のグラスマン幾何的曲面論の詳細を解明した。6種類のうち、4種類については既に、内藤、井ノ口、桑原によって考察されており、ここでは残された2種類(3次特殊ユニタリー群と3次特殊線型群)について考察した。得られた研究成果は、次のとおりである。(1)グラスマン幾何の幾何学状況の相違を反映した、グラスマン幾何に付随する全ての軌道の分類を得た。(2)グラスマン幾何に付随する曲面論が空集合にならない軌道全てを決定した。(3)付随する曲面論が空集合でない、各グラスマン幾何について、その曲面論の詳細を明らかにした。特に、全測地的曲面、平坦曲面、極小曲面、平均曲率一定曲面の存在問題を解決した。(4)概接触構造とグラスマン幾何的曲面論との関係、曲率とグラスマン幾何的曲面の分布状況など、3次元ユニモジュラーリー群全体におけるグラスマン幾何的共通現象を発見した。これらの成果は、リーマン対称空間で上記の問題を考察する上で有効な知見を与えると推察できる。以上の成果は、概要が口頭発表され、その詳細は、学術論文「Grassmann geometry on 3-dimensional unimodular Lie groups I,II」として、公表予定である。
  • 2001年 - 2001年
    本研究は,対称空間の全測地的部分多様体に付随する部分多様体の幾何学に関するものである。 1.基本的な成果として対称部分多様体について以下を得た。 (1) 対称部分多様体の構成がジョルダン三項対,対称R-空間の理論と密接に関連していることを明確にし,それらに関する歴史及び現在までの変遷を総合的に解説した。 (2) 新たにノンコンパクト高次階数の対称空間における対称部分多様体の詳細を解明した(塚田,Berndt, Eschenburg との共同研究)。 (3) 成果を纏める形で,一般のリーマン対称空間の中の対称部分多様体の分類理論に関する総合的な解説を行った。(塚田との共同執筆)この成果はアメリカ数学会刊行の欧文雑誌に翻訳された。また,国際研究集会「JSPS-DFG seminar;Lie Groups: Analysis and Geometry」で発表された。 2.さらに,発展的な研究として,左不変計量を持つリー群上のグラスマン幾何の研究に新たに着手し,特に,3次元ユニモジュラーリー群に関して以下の成果が得られ,リー群の構造とグラスマン幾何の類似性が観察された。 (1) 冪零リー群である3次元ハイゼンベルグ群上の軌道型グラスマン幾何の分類とその曲面論の解明(井ノ口,桑原との共同研究)。 (2) 可解リー群であるユークリッド平面とミンコフスキー平面の剛体運動群上の軌道型グラスマン幾何の分類とその曲面論の解明(指導学生の桑原論文)。 3.研究実施状況及び今後の課題 本研究が当初目指した「対称空間の全測地的部分多様体」の完全分類には至らなかったが,研究の遂行過程において多くの知識やアイディアの蓄積を得て,引き続き完全分類を目指すことが今後の課題である。また,新たに,リー群上のグラスマン幾何の解明も重要であるとの認識を得て,この方面の研究の発展も今後の課題になる。