論文

2014年3月

ヒト骨髄間葉系幹細胞からのES細胞の誘導 細胞のエピジェネティック制御および初期化(Induction of ES cells from Human Bone Marrow Mesenchymal Stem Cells: Epigenetic Control and Initialization of the Cells)

Journal of Oral Tissue Engineering
  • Izawa Shunji
  • ,
  • Yamaji Kozo
  • ,
  • Hoshika Tomohiro
  • ,
  • Nishitani Yoshihiro
  • ,
  • Yoshiyama Masahiro

11
3
開始ページ
220
終了ページ
226
記述言語
英語
掲載種別
出版者・発行元
日本再生歯科医学会

細胞の初期化と密接に関連するエピジェネティック制御に焦点をあて、腫瘍壊死因子(TNF)-αおよびアクチビンAの転写因子セットを用いてエピジェネティック制御の初期化マーカーであるOct4の発現レベルを検討した。自然治癒、免疫反応、再生力の活性化因子としてTNF-αおよび環境因子としてアクチビンAのサイトカインセットを含む培地(試験群)、TNF-αのみを含む培地、アクチビンAのみを含む培地、どちらも含まない培地でヒト間葉系幹細胞(hMSC)を培養し、Oct4およびSox2のmRNA発現を評価した。細胞の初期化を示すOct4のmRNAは試験群で経時的に増大したが、Sox2のmRNAは全培地で著しく減少した。ES細胞初期化の典型的マーカーであるアルカリホスファターゼ活性が試験群において3週間後に検出された。以上から、TNF-αおよびアクチビンAの転写因子セットは、ES様細胞へのhMSCの初期化を誘導することが示唆された。

ID情報
  • ISSN : 1348-9623
  • 医中誌Web ID : 2015145186

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