2010年
“スリット法”を用いた高精度DEM上での斜面崩壊跡の自動抽出
情報地質
- ,
- 巻
- 21
- 号
- 1
- 開始ページ
- 3
- 終了ページ
- 17
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.6010/geoinformatics.21.3
- 出版者・発行元
- Japan Society of Geoinformatics
航空レーザ・スキャナによる高精度DEMをもとに,斜面崩壊跡を自動的に抽出することを試みた.地形の傾斜変換部の存在と形状に着目して3つの識別条件を設定した.凹地形の存在,外縁部の段差地形,その円弧状形状である.識別に際し,DEMの標高を2階微分したラプラシアン値をあらかじめ算出し,傾斜急変部抽出の基礎データとした.傾斜変換部の円弧状の判定には,画像解析手法のひとつであるスリット法の適用を試み,効果的に処理することができた.自動的に抽出された崩壊跡地形は同一DEMによる等高線でみる限り,妥当なものと判断された. 抽出できなかったケースの原因として,DEM精度と手法の問題が挙げられる.それらの検討結果をもとにすれば,さらに抽出精度を高められる見通しを得た.ここで示した手法は,植生下の地形情報に基づき機械的に抽出できることから,客観性が高く,場合によっては空中写真よりも有効と考えられる.<br>
- リンク情報
- ID情報
-
- DOI : 10.6010/geoinformatics.21.3
- ISSN : 0388-502X
- ISSN : 1347-541X
- CiNii Articles ID : 10025984321
- CiNii Books ID : AN0036643X