MISC

2002年

鬼界カルデラ,6.5ka BP 噴火に誘発された2度の巨大地震,

第四紀研究
  • 成尾 英仁
  • ,
  • 小林 哲夫

41 (1), 287-299.
4
開始ページ
287
終了ページ
299
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.4116/jaqua.41.287
出版者・発行元
Japan Association for Quaternary Research

薩摩・大隅半島南半部と南方海域に位置する種子島・屋久島において,6.5ka BPに鬼界カルデラで発生したアカホヤ噴火に伴った地震の痕跡が多数見つかった.地震の痕跡は,薩摩・大隅半島南半部では砂や軽石・シルトが噴き出す噴砂脈であるが,種子島・屋久島では礫が噴き出した噴礫脈である.噴砂脈は薩摩半島中南部と大隅半島中部のシラス台地上に集中しており,シラス(入戸火砕流堆積物:A-Ito)の二次堆積物から発生するものが主体である.一方,噴礫脈は種子島・屋久島の海岸段丘面上に存在しており,礫に富む段丘堆積物から派生したものと,基盤をつくる熊毛層群の風化・破砕された礫から発生したものとがある.<br>これら噴砂・噴礫脈の発生時期であるが,種子島・屋久島地域での噴礫の発生は火砕流噴火の直前~同時期の1度だけであったが,薩摩・大隅半島南半部での噴砂は噴礫の発生と同時期だけでなく,鬼界アカホヤ火山灰(K-Ah)の降下中にも発生した.<br>すなわち,最初の巨大地震は,種子島・屋久島地域から薩摩・大隅半島南半部にわたる広い範囲で噴礫・噴砂を発生させたが,2度目の地震は数時間ほど後に発生し,震源はより北部に移動した可能性が大きい.

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.4116/jaqua.41.287
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/10009477140
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN0034136X
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/6248628
URL
https://jlc.jst.go.jp/DN/JALC/00158296539?from=CiNii
ID情報
  • DOI : 10.4116/jaqua.41.287
  • ISSN : 0418-2642
  • CiNii Articles ID : 10009477140
  • CiNii Books ID : AN0034136X

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