講演・口頭発表等

招待有り
2016年3月14日

D-アミノ酸を排除するキーポインは何か?

生命の起原および進化学会
  • 島田,秋彦

記述言語
日本語
会議種別
口頭発表(一般)
主催者
生命の起原および進化学会
開催地
日本 鳴門

生命はDL-アミノ酸のうちL-アミノ酸を排他的に選択してホモキアラルな生物世界を作り上げている。このホモキラリティー確立の謎を解明するためにいろいろな学説が提唱されてきたが、それぞれ欠点があって今なお決め手に欠く。さて、L-アミノ酸の排他的選択を可能にしているのは酵素の立体選択性である。この立体選択性が不安定で崩れやすいものならば、酵素タンパク質の高次構造のような超精密構造が一瞬にして崩壊し即座に生命の死につながる。それゆえ、立体選択性には絶対的安定性と不変性が要求されるのである。その絶対性は生命の生存と進化にとって必要不可欠な基盤的原理といえる。この原理を生命誕生のプロセスに当てはめれば、それが確立して初めて生命誕生のゲートが開かれるのだ、といえよう。つまりno homochirality - no lifeである。この文脈に従えば、生命の誕生・存続・進化にとって酵素の立体選択性の絶対不変性と永続性は必ず厳守しなければな