2002年
ダウン症者の感情理解と感情の自己制御に関する研究(共著)
特殊教育学研究
- ,
- 巻
- Vol40(1) 41-50
- 号
- 1
- 開始ページ
- 41
- 終了ページ
- 49
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.6033/tokkyou.40.41
- 出版者・発行元
- 一般社団法人 日本特殊教育学会
生活年齢および精神年齢を統制したダウン症者15名と非ダウン症者16名を対象に、感情理解の特徴と感情の自己制御との関係について検討した。まず、感情理解として、感情の規定因に関する知識と表出を統制すべき感情とその場面に関する知識について実験的に検討した。その結果、これら2つの要因について、ダウン症者と非ダウン症者で違いは認められず、生活年齢は関係なく、知的能力と関係あることが示唆された。また、社会的場面における感情の自己制御について、他者評定による調査を行った。その結果、ダウン症者と非ダウン症者に違いは認められず、性差もなかった。次に、感情の自己制御と感情理解の関係について検討するために、ピアソンの積率相関係数を算出した。その結果、表出を統制すべき感情とその場面に関する知識についてのみ、感情の自己制御と有意な相関が認められた。したがって、ダウン症者と非ダウン症者の感情の自己制御には、表出を統制すべき感情とその場面に関する知識が関係していることが示唆された。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.6033/tokkyou.40.41
- ISSN : 0387-3374
- CiNii Articles ID : 110006785666
- CiNii Books ID : AN00172513