2003年
Development of an enzyme immunoassay system for mesaconitine and its application to the disposition study on mesaconitine :
和漢医薬学雑誌
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- 巻
- 20
- 号
- 5
- 開始ページ
- 201
- 終了ページ
- 207
- 記述言語
- 英語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 和漢医薬学会
附子に含まれるaconitineと並ぶ猛毒なアルカロイドであるmesaconitineの定量の目的で,高感度酵素免疫測定法(EIA)を開発した。すなわち,最初にaconitineのN-エチルグループを除去した後,二級窒素原子にグルタール酸基をアミドとして導入することによりハプテンを合成した。次いでこのハプテンとN-ヒドロキシスクシニイミドを反応させ活性エステルを合成した後,仔ウシ血清アルブミン(BSA)あるいはβ-ガラクトシダーゼ(β-Gal)と反応させ,それぞれ免疫原(DEAG-BSA),標識抗原(DEAG-β-Gal)を作製した。DEAG-BSAを白色ウサギに6ヶ月間投与し,抗血清(As-DEAG)を得た後,高感度EIAを確立するために諸条件を検討した。10^3倍希釈したDEAG-β-Galと2.5×10^4倍希釈したAs-DEAG抗血清を用いた場合,mesaconitineに対して0.005~5ng/の濃度範囲で直線性が示された。同条件下,この抗血清はaconitineと24.4%の交差反応を示したが,benzoylmesaconineに対しては交差反応を示さなかった。このEIAをmesaconitineの薬物動態研究に応用した結果, 1mg/kgのmesaconitineを経口投与した場合の血清中の濃度測定が可能であり,猛毒性アルカロイドであるmesaconitineの動態パラメーターを初めて得ることができた。
- リンク情報
- ID情報
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- ISSN : 1340-6302
- CiNii Articles ID : 110001846605
- CiNii Books ID : AN10486121