2007年 - 2009年
鉄鋼業における「チャンドラー・モデル」の移転・変容と東アジア国際分業の動態分析
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
鉄鋼業における「チャンドラー・モデル」の進化類型=「日本モデル」は韓国・中国・台湾・タイへ移転し、変容しつつ定着したことを現地調査によって確定した。また現時点におけるこれら各国鉄鋼業の相互補完関係を、貿易統計によって解明した。
本研究の実証作業における作業仮説は2つある。すなわち(1)各国の鉄鋼業のビジネスモデルは、各国の国内需要構造の対応によって決まる。」、(2)「鉄鋼業の国際市場は、各国に独自のビジネスモデルの相互補完関係によって形成される」である。
われわれは、まず各国の経済発展に対応して違う需要構造の展開を時系列で考察した。つぎにアメリカにおける「チャンドラー・モデル」の変質について輸入鋼材に対抗する薄板専用型一貫生産体制と捉えた。
また日本での「チャンドラー・モデル」の展開を「日本モデル」としてモデル構成し、これを石油危機に対応した高級鋼フルライン「製販統合」型一貫生産体制とした。
「日本モデル」は、韓国では普通鋼フルライン型銑鋼一貫生産体制へ、中国では国内建設に対応した建設用形鋼型銑鋼一貫体制へ、台湾さらにタイ・ベトナムでは日本に粗鋼を依存する普通鋼の単純圧延体制へ、とそれぞれ現地適応して、変質していった。
現地調査によってこのような現状認識がおこなわれるのは、研究史上はじめてのことである。これまで本研究のようなモデル分析による東アジア鉄鋼地域市場像はなかったのである。本研究の作業仮説は、実証作業によってほぼ確認できたといえる。
本研究の実証作業における作業仮説は2つある。すなわち(1)各国の鉄鋼業のビジネスモデルは、各国の国内需要構造の対応によって決まる。」、(2)「鉄鋼業の国際市場は、各国に独自のビジネスモデルの相互補完関係によって形成される」である。
われわれは、まず各国の経済発展に対応して違う需要構造の展開を時系列で考察した。つぎにアメリカにおける「チャンドラー・モデル」の変質について輸入鋼材に対抗する薄板専用型一貫生産体制と捉えた。
また日本での「チャンドラー・モデル」の展開を「日本モデル」としてモデル構成し、これを石油危機に対応した高級鋼フルライン「製販統合」型一貫生産体制とした。
「日本モデル」は、韓国では普通鋼フルライン型銑鋼一貫生産体制へ、中国では国内建設に対応した建設用形鋼型銑鋼一貫体制へ、台湾さらにタイ・ベトナムでは日本に粗鋼を依存する普通鋼の単純圧延体制へ、とそれぞれ現地適応して、変質していった。
現地調査によってこのような現状認識がおこなわれるのは、研究史上はじめてのことである。これまで本研究のようなモデル分析による東アジア鉄鋼地域市場像はなかったのである。本研究の作業仮説は、実証作業によってほぼ確認できたといえる。
- リンク情報
- ID情報
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- 課題番号 : 19530320
- 体系的課題番号 : JP19530320