2013年1月31日
在宅がん終末期療養者の病いの体験 -重要他者との関わりを通じて自己の在り方の可能性にめがけて生きていくこと-
聖路加看護学会誌
- ,
- 巻
- 16
- 号
- 3
- 開始ページ
- 47
- 終了ページ
- 53
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 聖路加看護学会
目的:在宅がん終末期療養者が重要他者との関わりを通じて,自己の在り方の可能性にめがけて生きていく体験を明らかにする。方法:研究方法は,人間の「存在」の意味を問うたM.ハイデガーの思想を理論的前提とした記述的現象学的アプローチを用いた。研究協力者は,生きる可能性を見出せずに退院してきた20代前半の在宅がん終末期療養者B 氏1名。同意の得られた研究協力者宅に4回訪問してインタビューを行い,インタビューデータの分析を行った。分析に際し,現象学専門家より指導を受けた。倫理的配慮として,茨城県立医療大学研究倫理審査委員会の承認を得て研究を行った。結果:B さんの体験は,【未来への自己の在り方の可能性を描けない「死を待つだけ」の存在である】【母や訪問看護師の気遣いを得て日常の生きることへ意識を向け,未来をめがけた自己の在り方の可能性を取り戻す】【母や訪問看護師に死にゆく上での気がかりを分かち合い,生きることに
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