共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2023年3月

リンパ球クローナリティ解析を基礎とした牛白血病発症機序解明と早期診断法開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業  基盤研究(B)

課題番号
20H03142
体系的課題番号
JP20H03142
配分額
(総額)
16,640,000円
(直接経費)
12,800,000円
(間接経費)
3,840,000円

1.研究チーム:2021年11月に東京大学農学生命科学研究科に寄付講座・OSG国際防疫獣医学が新設され、同年12月より特任助教2名が研究協力者として研究チームに新たに加わった。
2.BLVの牛ゲノムへの組込部位に基づくクローナリティー解析法であるインバースPCRの牛伝染性リンパ腫の診断的価値を評価した。感度、特異性、陽性予測値および陰性予測は、それぞれ、86.6%、100%、100%および86.4%であり、本法が牛伝染性リンパ腫の確定診断に有効であることが示された(Maezawa, Com Clin Pathol, 2021)。
3.新規Bリンパ球クローナリティー解析法として免疫グロブリンのL鎖の遺伝子再構成に関する遺伝子情報からプライマーセットを設計し、その感度と特異性を確認した。感度は高いが特異性の面で改善すべき点が多いことが明らかとなった。
4.BLV感染しリンパ球増多症を呈する牛の末梢血Bリンパ球クローナリティーを解析したところ、14.0 %の個体がクローナリティー異常を呈していることが示唆された。これらの牛は異常のない個体と比較すると、1年後に有意に高い割合でリンパ腫を発症した。本法が発症リスク予測に応用できる可能性が示された(Takezawa, J Vet Med Sci, 2021)。
5.牛伝染性リンパ腫の発症を疑う症例において、末梢血リンパ球クローナリティー解析が診断上有用であること、および異常リンパ球出現の有無を検出する方法として有用であることを示した(猪熊, 家畜診療, 2022)

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20H03142
ID情報
  • 課題番号 : 20H03142
  • 体系的課題番号 : JP20H03142

この研究課題の成果一覧

受賞

  7

論文

  17

MISC

  5

講演・口頭発表等

  21