2020年4月 - 2023年3月
リンパ球クローナリティ解析を基礎とした牛白血病発症機序解明と早期診断法開発
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B)
1.研究チーム:2021年11月に東京大学農学生命科学研究科に寄付講座・OSG国際防疫獣医学が新設され、同年12月より特任助教2名が研究協力者として研究チームに新たに加わった。
2.BLVの牛ゲノムへの組込部位に基づくクローナリティー解析法であるインバースPCRの牛伝染性リンパ腫の診断的価値を評価した。感度、特異性、陽性予測値および陰性予測は、それぞれ、86.6%、100%、100%および86.4%であり、本法が牛伝染性リンパ腫の確定診断に有効であることが示された(Maezawa, Com Clin Pathol, 2021)。
3.新規Bリンパ球クローナリティー解析法として免疫グロブリンのL鎖の遺伝子再構成に関する遺伝子情報からプライマーセットを設計し、その感度と特異性を確認した。感度は高いが特異性の面で改善すべき点が多いことが明らかとなった。
4.BLV感染しリンパ球増多症を呈する牛の末梢血Bリンパ球クローナリティーを解析したところ、14.0 %の個体がクローナリティー異常を呈していることが示唆された。これらの牛は異常のない個体と比較すると、1年後に有意に高い割合でリンパ腫を発症した。本法が発症リスク予測に応用できる可能性が示された(Takezawa, J Vet Med Sci, 2021)。
5.牛伝染性リンパ腫の発症を疑う症例において、末梢血リンパ球クローナリティー解析が診断上有用であること、および異常リンパ球出現の有無を検出する方法として有用であることを示した(猪熊, 家畜診療, 2022)
2.BLVの牛ゲノムへの組込部位に基づくクローナリティー解析法であるインバースPCRの牛伝染性リンパ腫の診断的価値を評価した。感度、特異性、陽性予測値および陰性予測は、それぞれ、86.6%、100%、100%および86.4%であり、本法が牛伝染性リンパ腫の確定診断に有効であることが示された(Maezawa, Com Clin Pathol, 2021)。
3.新規Bリンパ球クローナリティー解析法として免疫グロブリンのL鎖の遺伝子再構成に関する遺伝子情報からプライマーセットを設計し、その感度と特異性を確認した。感度は高いが特異性の面で改善すべき点が多いことが明らかとなった。
4.BLV感染しリンパ球増多症を呈する牛の末梢血Bリンパ球クローナリティーを解析したところ、14.0 %の個体がクローナリティー異常を呈していることが示唆された。これらの牛は異常のない個体と比較すると、1年後に有意に高い割合でリンパ腫を発症した。本法が発症リスク予測に応用できる可能性が示された(Takezawa, J Vet Med Sci, 2021)。
5.牛伝染性リンパ腫の発症を疑う症例において、末梢血リンパ球クローナリティー解析が診断上有用であること、および異常リンパ球出現の有無を検出する方法として有用であることを示した(猪熊, 家畜診療, 2022)
- ID情報
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- 課題番号 : 20H03142
- 体系的課題番号 : JP20H03142
この研究課題の成果一覧
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受賞
7論文
17-
The Journal of veterinary medical science 86(9) 969-973 2024年9月10日 査読有り最終著者責任著者
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The Journal of veterinary medical science 85(12) 1291-1295 2023年12月6日 査読有り最終著者
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Veterinary microbiology 284 109829-109829 2023年7月4日 査読有り最終著者
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Comparative Clinical Pathology 32 195-200 2023年 査読有り筆頭著者責任著者
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産業動物臨床医学雑誌 13(1) 213-218 2022年12月 査読有り筆頭著者責任著者
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The Journal of veterinary medical science 84(11) 1495-1498 2022年11月7日 査読有り最終著者
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家畜感染症学会誌 11(3) 77-84 2022年9月 査読有り最終著者責任著者
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産業動物臨床医学雑誌 13(2) 55-60 2022年8月 査読有り最終著者責任著者
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Journal of veterinary diagnostic investigation : official publication of the American Association of Veterinary Laboratory Diagnosticians, Inc 34(4) 733-737 2022年7月 査読有り最終著者
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産業動物臨床医学雑誌 13(1) 15-20 2022年5月 査読有り最終著者責任著者
MISC
5-
北海道獣医師会雑誌 68(2) 45-49 2024年2月 筆頭著者責任著者
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北海道獣医師雑誌 66(9) 321-325 2022年9月 最終著者責任著者
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臨床獣医 40(9) 26-31 2022年8月 筆頭著者責任著者
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家畜診療 69(2) 71-81 2022年2月 招待有り筆頭著者責任著者
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北海道獣医師会雑誌 65(2) 27-31 2021年2月 最終著者責任著者
講演・口頭発表等
21-
第167回日本獣医学会学術集会 2024年9月13日
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令和6年度 獣医学術関東・東京合同地区学会(産業動物) 2024年9月1日
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令和6年度 獣医学術関東・東京合同地区学会(産業動物) 2024年9月1日
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日仏獣医学会第65回研究例会 誌上発表会 2024年9月1日
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日仏獣医学会第64回研究例会 誌上発表会 2023年9月1日
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第166回日本獣医学会学術集会 2023年9月5日
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令和5年度 獣医学術関東・東京合同地区学会(産業動物) 2023年9月3日
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第12回家畜感染症学会学術集会 2022年12月4日
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日仏獣医学会第63回研究例会 誌上発表会 2022年9月1日
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令和4年度 獣医学術関東・東京合同地区学会(産業動物) 2022年9月4日