2006年4月
Multislice Computed Tomographyによる乳癌の広がり診断と乳房温存手術
乳癌の臨床
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- 巻
- 21
- 号
- 1
- 開始ページ
- 96
- 終了ページ
- 100
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (株)篠原出版新社
マルチスライスCT(MSCT)を用いて乳癌の広がりを診断し,乳房温存手術(BCS)における適切なsurgical marginを検討した.対象はMSCT施行後に根治術を行った原発性乳癌連続200例で,MSCT所見をもとに5パターンに分類した.solitary patternは111例で,うち105例(94.6%)は主腫瘤から癌の広がりが2cm未満であった.grouped patternは53例で,乳管内進展巣がMSCTで描出される病巣全体より2cm以上広がっていなかったのは41例(77.4%)であった.separated patternは23例で,実際には多発巣や乳管伸展はなかった.mixed patternの8例,diffused patternの5例は癌が乳房に広く存在しており,BCSは不可能であった.surgical marginを2cmとした場合,solitary patternの約95%,grouped patternの77.4%を切除断端癌陰性とすることができ,separated patternも,MSCTにおける「読み」よりsurgical margin:2cmを優先することで87%の症例を切除断端癌陰性にできると思われた
- ID情報
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- ISSN : 0911-2251
- 医中誌Web ID : 2006199803