2008年10月
大学生による情報教育支援ボランティア活動--地域が求める支援とは
論文誌
- 巻
- 49
- 号
- 10
- 開始ページ
- 3399-3408
- 終了ページ
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- 情報処理学会
地域の情報リテラシーの向上・情報教育の充実を図ることを目的とした大学生による情報教育支援ボランティア派遣事業が進められている.学生ボランティアは地域の教育機関に派遣され,PCを利用した教育補助,情報処理操作補助や助言業務を担っている.今回,派遣先の教育現場が求める効果的な情報教育推進支援のあり方や更なる地域連携のあり方についての意識調査を実施した.分析結果から,教育現場では,情報教育の必要性を実感しているが知識・技術を兼ね備えた指導者が不足している現状があり,学生ボランティアをチームティーチングなどで積極的に教育場面に活用したいという意識が強いこと,そのため,教員と一緒に授業づくりができる技量を持つ人材を求めていることがわかった.学生ボランティアの位置づけは,あくまでも情報教育を支援する黒子としての補助要員であるが,この調査によって派遣する側とされる側の支援のあり方についての意識のズレが明確になった.ミスマッチを防止するための対策,派遣事業の位置づけの再検討が必要となる.