論文

査読有り
2008年7月10日

超音波式6自由度顎運動測定装置 CMS-JAW の測定精度に関する研究

日本補綴歯科学会雑誌
  • 内田貴之,酒井 淳,岡本康裕,渡辺 官,北川剛至,會田雅啓,齊藤孝親,伊藤孝訓

52
3
開始ページ
350
終了ページ
358
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
DOI
10.2186/jjps.52.350
出版者・発行元
Japan Prosthodontic Society

目的 : 顎機能障害の診断において6自由度顎運動測定装置を用いた顎運動解析の重要性が報告されている. しかし, 6自由度顎運動測定装置は操作が複雑であることなどから, いまだ臨床で広く応用されていない. そこで新しく開発された簡便に顎運動解析が行える超音波式6自由度顎運動測定装置CMS-JAWが, 臨床で用いるのに十分な測定精度を有しているか検討することを目的として, 顆頭の滑走および回転運動の測定精度について検討した.<br>方法 : 本研究では同じ超音波を用いた6自由度顎運動測定装置であるWin Jaw Systemおよび測定原理は異なるが顎運動解析の報告が多数なされているナソヘキサグラフIIと, CMS-JAWとの顆頭運動における測定精度を比較・検討した. 滑走運動は三次元方向における微動装置を用い, 回転運動はデジタル分度器を用いて, 各測定装置における変位量および回転角度を計測した.<br>結果 : CMS-JAWにて測定された滑走運動範囲の再現空間には大きな歪みは認めなかった. 測定誤差は, Z軸方向でもっとも大きく, 最大誤差0.20mm, RMS誤差0.10mmであった. また回転角度の最大誤差は0.50°, RMS誤差は0.05°~0.30°の範囲に認めた.<br>結論 : CMS-JAWの顆頭運動の解析における測定精度は, 臨床での応用が可能な精度を有していると考えられた.

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.2186/jjps.52.350
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130002123775
URL
https://jlc.jst.go.jp/DN/JALC/00317396841?from=CiNii
ID情報
  • DOI : 10.2186/jjps.52.350
  • ISSN : 0389-5386
  • CiNii Articles ID : 130002123775

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