MISC

2002年

中学校におけるう蝕発生状況と学校保健活動との関連性に関する調査研究 : 新潟県におけるフッ化物洗口状況を考慮した観察

口腔衛生学会雑誌
  • 飯田 弘之
  • ,
  • 末高 武彦
  • ,
  • 石井 瑞樹

52
3
開始ページ
175
終了ページ
185
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.5834/jdh.52.3_175
出版者・発行元
一般社団法人 口腔衛生学会

中学校における学校保健活動のあり方を検討するため,新潟県下の中学校237校を対象に,1996・97年の入学生を3年生まで追跡し,学校別にう蝕状況と保健活動実施状況を,また,同入学生の小学校でのう蝕状況を追跡調査した。この間に発生したう歯数(DFT発生量)を少ない群と多い群とに群別し,小・中学校でのフッ化物洗口の実施状況を考慮のうえ,これらの関連性について分析した。1.中学校におけるDFT発生量は,小・中学校でのフッ化物洗口実施状況により有意な差が認められた。2.学校保健活動の実施率は,全中学校では80%以上が8項目,50%未満が11項目であり,フッ化物洗口の実施状況により異なった。3.DFT発生量が少ない群で学級活動における歯の保健指導,養護教諭らによる歯の保健指導,歯周疾患の予防指導,臨時歯科検診などの実施率が高かった。また,数量化II類による解析の結果,フッ化物洗口の実施,小学校1年生でのDFTが少ないというアイテムが,上記保健活動項目の実施で大きな寄与度を示した。以上から,中学生のう蝕発生を抑制するには,フッ化物の応用とともに中学校での科学的な歯科保健教育の実施,幼児期からの継続した歯科保健管理が重要である。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.5834/jdh.52.3_175
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/110004017348
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN00081407
URL
http://search.jamas.or.jp/link/ui/2003014219
ID情報
  • DOI : 10.5834/jdh.52.3_175
  • ISSN : 0023-2831
  • CiNii Articles ID : 110004017348
  • CiNii Books ID : AN00081407

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