1992年
ヒトの肩甲下筋の動脈分布について
杏林医学会雑誌
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- 巻
- 23
- 号
- 1
- 開始ページ
- 57
- 終了ページ
- 67
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11434/kyorinmed.23.57
- 出版者・発行元
- 杏林医学会
日本人成人10体・20体側例の肩甲下筋の栄養動脈を検索し,以下の知見を得た。本筋は鎖骨下動脈と腋窩動脈からの多くの動脈に栄養されるが,その起始部と分布状態により2型に分類した。I型(9例)は筋の上半部に肩甲上動脈(Ss)と上肩甲下動脈(Sss)が,下半部に肩甲下動脈,肩甲回旋動脈(Cs)および胸背動脈が,起始部付近に頚横動脈深枝が,停止部付近に後上腕回旋動脈およびその他の動脈が分布するものであるが,I型からSsが欠如したII型は11例に認められた。上記の動脈の一部は本筋の上縁と下縁を回り本筋の裏面に分布するが,Csのみが分布するC型が最も多く9例に認められ,次いでCsとSsが分布するA型が7例,CsとSssが分布するB型が4例認められた。本筋の主動脈はSssとCsであったが,前者は筋全体の27.4%を,後者は28.3%を栄養していた。栄養動脈の総数は8本のものが6例で最も多く出現した。
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11434/kyorinmed.23.57
- CiNii Articles ID : 110007374234