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2014年3月1日

ウズラの卵殻色に関する研究(1)日本ウズラとフランスウズラの卵殻色素に関する比較

畜産の研究
  • 對馬宣道
  • ,
  • 栗田明日香
  • ,
  • 大森聖
  • ,
  • 菊地萌
  • ,
  • 鈴木波
  • ,
  • 前田亮輔
  • ,
  • 太田能之
  • ,
  • 吉田達行
  • ,
  • 中尾暢宏
  • ,
  • 田中実

68
3
開始ページ
343
終了ページ
348
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
養賢堂

日本ウズラの卵の斑紋は,極めて特徴的であり人々の目を惹くため,1960年代の研究者たちの興味は,もっぱら卵管の卵殻腺部からの色素分泌と,卵殻表面への色素沈着に向けられていた。また,これらの研究者が,対象とした日本ウズラの卵殻色素と言えば,独特の斑紋の形成に深く関与しているプロトポルフィリンであった。そのため,1970年以降も日本ウズラの卵殻色素に関する研究は,プロトポルフィリンに着目したものばかりであった。そのなかで,Pooleは日本ウズラ卵の卵殻色素としてプロトポルフィリンの他に,ビリベルジンが存在することを指摘している。彼はその論文のなかで,日本ウズラの卵を割って内側(卵殻膜側)を観察したとき,卵殻内側の色が薄茶色をしているものと,緑色をしているものの2つに大別できることを示している。さらに,彼は内側の色が緑色をしている日本ウズラ卵殻から抽出した溶液を用いて,その吸収スペクトルをとったところ,プロトポルフィリンのピーク(波長415nm)以外に,波長680nm付近に異なるピークが存在することを見出した。Pooleは,この波長680nmにピークを示す物質をビリベルジンであろうと推測している。最近,日本ウズラの卵殻腺部からの抽出液を用いて,質量分析を行った研究によると,卵殻腺部にはプロトポルフィリンの他に,ビリベルジンが存在することが明らかにされている。

リンク情報
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=201402220055173704
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/120005862082
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AN0014151X
URL
http://jglobal.jst.go.jp/public/201402220055173704
ID情報
  • ISSN : 0009-3874
  • J-Global ID : 201402220055173704
  • CiNii Articles ID : 120005862082
  • CiNii Books ID : AN0014151X
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000002446754

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