地下水を熱源とする放射空調システムは，建築物ZEB（Net Zero Energy Building）化の重要な要素技術の一つに位置づけられ，研究開発が急がれている。本研究では放射空調実験室内に被験者を配置し，放射空調システムのPMV制御目標値を3段階（0.0，+0.5，+1.0）に設定した夏期実験日において，体温調節行動に伴う電力消費量（扇風機，エアコン）及び温熱環境の変化を測定・記録することで，放射空調システムの運転と合わせた1日のエネルギー消費量を最も少なくする観点から，地下水利用・天井放射空調システムの室内PMV値設定について検討することを目的とした。