本研究ではWELL認証を意識したフィットネスへの対応として，フィットネス従事後のクールダウンにクールスポットを利用する際の夏期温熱環境条件設定について被験者試験による評価を行った。クールスポットの有効性評価の指標としては，執務室に戻って後の全身温冷感がフィットネス従事前の当初在室時と同じレベルに戻るまでの時間数を用いている。対象に取り上げた被験者行動は，椅座・立位・ペダリング・デスク歩行の4つである。夏期被験者試験の結果，省エネルギーを意識して放射空調オフィスのPMV制御設定を+0.5などのやや高目に運用する場合，クールスポットの温熱環境設定を22℃など余り低くしないことが必要と判断された。