2020年12月
鏡面研磨した歯冠修復用金属材料表面に対する各種合着用セメントの接着性
日本顎咬合学会誌
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- 巻
- 40
- 号
- 3
- 開始ページ
- 219
- 終了ページ
- 230
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- 出版者・発行元
- (NPO)日本顎咬合学会
本研究の目的は、鏡面研磨されたJIS2種チタン表面に対する各種市販合着用セメントの引張接着強さを検討し、金銀パラジウム合金および金合金への引張接着強さと比較することである。3種類の歯冠修復用合金・金属(JIS第2種鋳造用チタン12%金銀パラジウム合金、およびタイプ3金合金)平坦面を鏡面研磨し、表面処理後に合着用コンポジットレジンセメント(パナビアV5)、コンポジット系接着性レジンセメント(リライエックスアルティメット)、4-META/MMA-TBB系接着性レジンセメント(スーパーボンド)、合着用従来型グラスアイオノマーセメント(ハイ-ボンドグラスアイオノマーCX)のいずれかを用いてステンレス棒を接着した。なお表面処理にはパナビアV5の場合ではクリアフィルセラミックプライマープラスまたはアロイプライマーのいずれかを、リライエックスアルティメットではスコッチボンドユニバーサルアドヒーシブを、スーパーボンドではV-プライマーをそれぞれ塗布した。またチタン鏡面研磨面ではスーパーボンドの応用方法の相違についても検討した。12%金銀パラジウム合金の場合、V-プライマー/スーパーボンドでの接着が最も高い接着強さを示した。タイプ3金合金の場合においてもV-プライマー/スーパーボンドでの接着で最も高い接着強さを示したが、その値は12%金銀パラジウム合金の場合よりも大幅に低いものであった。JIS2種純チタンの場合、スーパーボンド使用時に被着面に対してあらかじめ活性化液(クイックモノマー(5%4-META+95%MMA)とキャタリストV(TBB-O)の混合液)を塗布した場合に接着強さの向上を認めた。本研究結果から、鏡面研磨された歯冠修復用合金・金属に対する金属用プライマー/合着用セメントの効果は金属材料の種類に依存すると結論付けられた。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 1346-8111
- eISSN : 1884-8230
- 医中誌Web ID : 2021103423