共同研究・競争的資金等の研究課題

1997年 - 1998年

染織文化財の展示、保存、管理に関する基礎的研究

文部科学省  科学研究費補助金(基盤研究(B))  基盤研究(B)

課題番号
09480005
体系的課題番号
JP09480005
担当区分
連携研究者
配分額
(総額)
11,600,000円
(直接経費)
11,600,000円
(間接経費)
0円
資金種別
競争的資金

片山はインド茜の根の色素とアルミ錯体の構造について検討し、アントラキノンのキノンカルボニル基と隣接する水酸基の間では安定な錯体が形成され、1,4位に2つの水酸基を持つ場合には、特に安定であること、この錯体の吸収スペクトルに特徴的なパターンが認められることを明らかにした。牛田は、日本の天然藍であるすくもと合成インジゴの簡便な識別法を確立し、天然藍の製造法の違いは含まれる微量の赤色色素の違いから判別可能であることを明らかにした。齊藤、小原、馬越、佐野、谷田貝、生野は絹(生、後練り)と綿(生機、精練漂白)を用いて媒染布(媒染剤:Al3種、Fe3種)および染色布(色素:クルクミン、ヘマテイン、媒染剤:Al、Fe各1種)を作成し、キセノンランプによる強制劣化を行った。変退色に及ぼす影響は染料>媒染剤>基質の順で大きく(齊藤)、劣化による強伸度変化は綿より絹がはるかに大きいが、両者ともに鉄媒染布がアルミ媒染布より劣化が著しいこと(谷田貝、小原)フラウンホーファー回析による絹布の劣化は鉄媒染布>染色布>アルミ媒染布の順で著しいこと(馬越)、アミノ酸分析から、劣化によって絹の全アミノ酸量とチロシンの減少が認められたこと(佐野)、ESR測定から絹、綿ともにアルミ媒染した染色布に安定なラジカルが認められ、明礬と染料分子との相互作用によって生成した可能性があること(小原)を明らかにした。生野は、メ...

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/09480005
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-09480005
ID情報
  • 課題番号 : 09480005
  • 体系的課題番号 : JP09480005