講演・口頭発表等

2017年9月11日

Pimelobacter sp. Z-483株由来プロテアーゼ前駆体遺伝子のプロセシング機序

第69回日本生物工学会大会
  • 大橋大志
  • ,
  • 浴野圭輔
  • ,
  • 尾山廣

開催年月日
2017年9月11日 - 2017年9月14日
記述言語
日本語
会議種別
口頭発表(一般)
主催者
日本生物工学会
開催地
早稲田大学

Pimelobacter sp. Z-483株が産生する菌体外金属プロテアーゼ(Z483P)は、pH9.0、50℃に最適反応条件を有し、1,10-phenanthrolineで阻害され、EDTAの影響を受けない。Z483P遺伝子は、プレプロ領域86残基と成熟酵素領域187残基をコードする819塩基対からなる。本研究では、Z483P前駆体のプロペプチドに着目し、それらの欠失変異体を用いて大腸菌での可溶かつ活性型酵素の発現を試みた。 Z483Pの前駆体遺伝子(273残基)を発現させたところ、ほとんどが封入体として発現され、成熟型酵素が可溶性画分にわずかに確認された。推定シグナルペプチドを含むN末端から29残基を欠損させた変異体(Δ29)と33残基を欠損させた変異体(Δ33)を構築したところ、Δ29は酵素活性が可溶性画分に確認されず、Δ33は可溶性画分に酵素活性が確認され、成熟型酵素の分子量に相当する位置にシグナルが出現した。以上より、Z483Pの可溶性発現には、プロペプチドの鎖長が重要であることが示唆された。