共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

介護予防を推進する地域包括ケアシステム構築をめざした公衆衛生看護活動と評価の方法

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)
  • 中谷 芳美
  • ,
  • 坂部 敬子
  • ,
  • 梶田 悦子

課題番号
17K12575
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
4,680,000円
(直接経費)
3,600,000円
(間接経費)
1,080,000円

高齢者の健康寿命の延伸とQOLの維持・向上をめざして介護予防を推進することはわが国の緊急課題である。本研究の目的は、地域包括ケアシステムの構築要素である自助、互助、公助・共助の実態を包括的に把握し、介護予防を推進する地域包括ケアシステムの構築に向けた公衆衛生看護活動の方法とエビデンスに基づく評価指標を提示することである。
平成30年度は平成29年度に実施した質問紙調査法による量的調査と自助、互助、公助・共助の代表者を対象にグループインタビュー法により実施した質的調査の分析を行い、報告書にまとめて関係機関・地域組織と調査協力者に配布した。
1.量的調査の分析結果:高齢者の主観的健康感は、Social Capital(以下SC)を含めた交絡要因を調整しても保健事業の利用状況・満足感、健康習慣の実施状況と関連した。高齢者の生活満足感は、交絡要因を調整してもSCの互酬性規範と社会ネットワークと関連した。高齢者による介護予防支援と生活支援の実施状況は、SCの互酬性規範、社会ネットワークと関連した。介護予防を推進する地域包括ケアシステムを構築するためには、保健事業の利用を促進し、健康習慣の実践度を高め、満足してもらえる保健事業を企画・実施すること、地域の愛着やつながりを高め、互いに助け合える環境づくりと近隣との交流を促進する地域づくりが重要であると示唆された。
2.質的調査の分析結果:介護予防を推進する地域包括ケアシステム構築に向けた課題を複合分析した。自助の課題として心身の健康を維持し、楽しみや生きがい、目標をもって生きること、互助、公助・公助の課題として自助をサポートする高齢者の健康維持のための支援、能力活用の場の提供、地域の見守りや支え合いの体制整備などが明らかになり、これらの課題への取り組みを自助、互助、公助・共助が協働して実現していく必要性が示唆された。