2011年
「丹波黒」の生産変動要因に関する研究.第3報 圃場間変動要因に関する共分散構造分析
作物研究
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- 巻
- 56
- 号
- 開始ページ
- 55
- 終了ページ
- 62
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 研究論文(学術雑誌)
- DOI
- 10.18964/jcr.56.0_55
- 出版者・発行元
- 近畿作物・育種研究会
本報では「丹波黒」栽培における圃場間の生産変動要因の全体像を量的に評価することを目的とし,共分散構造分析を行った.2007年および2008年に京都府の3集落で行った現地調査データを用いて,土壌や気温,様々な生育指標と生育・収量からなる26観測変数に8個の潜在変数を加え構造方程式モデルを構築し共分散構造分析を行ったところ,このモデルは観測変数間の共分散で構成される標本共分散行列の68%を説明した(GFI:Goodness of Fit Index=0.68).しかしながら変数が多くモデルが不安定であると考えられたため,因果係数をもとに改良を行い,最終的に14観測変数に3潜在変数で構成されるモデルを得た(GFI=0.79).得られたモデルに基づくと,高い収量を得るためには初期生育が重要であり,有効根粒比率や葉色により規定される植物体の窒素栄養状態が生育および粒大にかかわる因子として推定された.今後はさらに水の影響を当モデルへ組み込むことが課題と考えられた.
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.18964/jcr.56.0_55
- ISSN : 1882-885X
- CiNii Articles ID : 110008711273
- CiNii Books ID : AA12344964