論文

2009年1月

「ゲゼルとアナーキズム思想」

ぱる出版 『自由経済研究』
  • 相田 愼一

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1.ゲゼルは「アナーキストのマルクス」といわれる。事実、彼の国家論は「国家の漸進的解体」(=「自然的経済秩序」)を主張するものであった。2.だが、彼の主著『自由地と自由貨幣による自然的経済秩序』における自由地改革と自由貨幣改革という2つの経済改革論は、いずれも国家の機能を不可欠とするものであった。3.このように「国家の漸進的解体」を主張する彼の国家論は、国家の機能を不可欠とする彼の経済改革論とは「矛盾の関係」にある。後者を重視するかぎり、ゲゼルは「アナーキスト」というよりもむしろ「小さな政府」を認める「自由主義者」であったというのが、本稿の結論である。

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