Works(作品等)

2007年3月

水土考


作品分類
その他
発表場所
東京湾学会 『東京湾学会誌:東京湾の水土』

東京湾の地文・人文両環境を一言で表す「水土」という用語に改めて検討を加え、「水土」とは一体の字でそれは「地」の本字であることをまず示し、それは人体アナロジーでいえば女性原理に還元され、天の男性原理エネルギーたる「風」と合体して豊穣をもたらすという、古代における環境理解サイエンスとしての「風水」に敷衍されていくということを論証した。ある地域の水系の上に展開される風土を表すタームである「水土」について、漢語に遡って分析と考察を加え、「水土」とは本来一体の字で、それは「地」そのものを表わし、豊穣をもたらす地下水や河川を含む耕地を意味することを論証し、さらにその耕地に天から「風」「雨」のエネルギーが下ることによって豊かな実りを生み出すという「風水」の原理に、四川省チベットの事例も交えて関連をつけることを試みた。P252~P255。