Works(作品等)

2003年12月

「アメリカ女子大学の現在-アイデンティティ模索の到達点-」


作品分類
その他
発表場所
『青山学院女子短期大学総合文化研究所年報』

2003年9月に行われた訪米調査(スクリプス大学、ミルズ大学、UCLAの女性学プログラム)から浮かび上がってきた、米女子大学のアイデンティティ模索の到達点についてまとめた。特に、スクリプス大学のコア・カリキュラムが注目される。その教育目標は「近代の理解とその問い直し」の姿勢を身に付けること、「複数の視座から物事を見る目」を養うこと、「知的共同体形成」と要約できよう。このような例を見るとき、「オルタナティブな知の体系」を提示しうる「知的共同体」として、女子大学はアイデンティティを構築しつつあると言えるのではないか。そこで展開されているような「複数の視座から物事を見る目(学際的アプローチ)」によって「近代の問い直し」を四年間にわたり根元的に行う教育は、今後の女子大学のみならず、教養教育の方向性を予示していると言える。