論文

1995年

The Relationship between Nutritional Condition and Diel Vertical Migration of Daphnia galeata.

陸水学雑誌
  • 関野 樹
  • ,
  • 吉岡 崇仁

56
2
開始ページ
145
終了ページ
150
DOI
10.3739/rikusui.56.145
出版者・発行元
The Japanese Society of Limnology

1991年7月,木崎湖において,Daphnia galeataの貯蔵脂質量により評価される栄養状態と日周鉛直移動との関係を調査した。D. galeata個体群は日中表層と底層の2つのグループに分かれて分布した。表層のグループは未熟個体と栄養状態の悪い成熟個体より構成されているのに対し,底層のグループは栄養状態の良い成熟個体のみで構成されていた。これら2つのグループのうち,底層の成熟個体は日周鉛直移動を行うが,表層のグループの未熟・成熟個体は終日表層に留まることが,鉛直分布の日変化から示された。これらの結果からD. galeataはその生活史と関連しながら,栄養状態の高い成熟個体が鉛直移動を行う性質のあることが示唆された。つまり、栄養状態と捕食者回避の間にtrade-offが存在していたことが考えられる。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.3739/rikusui.56.145
J-GLOBAL
https://jglobal.jst.go.jp/detail?JGLOBAL_ID=200902195925770466
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130003644975
ID情報
  • DOI : 10.3739/rikusui.56.145
  • ISSN : 0021-5104
  • ISSN : 1882-4897
  • J-Global ID : 200902195925770466
  • CiNii Articles ID : 130003644975
  • identifiers.cinii_nr_id : 9000253495005

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