2014年
土壌団粒構造と土壌プロセス(2013年名古屋大会シンポジウムの概要)
日本土壌肥料学雑誌
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- ,
- 巻
- 85
- 号
- 3
- 開始ページ
- 285
- 終了ページ
- 290
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.20710/dojo.85.3_285
- 出版者・発行元
- 日本土壌肥料學會
土壌の物理構造が,水やガスの移動,土壌粒子表面で起こる化学反応や微生物群集の駆動する生化学反応など多くの土壌プロセスを強く規定することは昔からよく知られている。しかし,近年の土壌学を振り返れば,土壌構造に関しては土壌物理学が研究対象としており,化学・生化学的プロセスは土壌化学・生化学が,そして土壌微生物の生態については微生物学が研究を進めるというように,分野(部門)ごとに分かれて研究が進んできた面が強い。この細分化により研究が深化した面はあるものの,分野間に生じる壁の弊害は大きい。このシンポジウムでは,土壌構造の中でもミリメートルからミクロメートル以下で起こる団粒構造に注目した。これは,土壌学における重要な問題や未解明現象の多くが,団粒構造と密接に関係しているという認識に基づいている。具体的には,有機物管理による農業の持続性,土壌物理構造による温室効果ガスおよび土壌有機物動態の制御,土壌構造内における多様な微生物の棲み分け,根圏プロセス等が挙げられる。
- リンク情報
- ID情報
-
- DOI : 10.20710/dojo.85.3_285
- ISSN : 0029-0610
- CiNii Articles ID : 110009909551
- CiNii Books ID : AN00195767